■□■2006年6月10日配信□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
LETメールマガジン 第18号
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関東・東北も梅雨入りし、傘の手放せぬ日々が続きそうですが、みなさま、いかがおすごしでしょうか。LETメールマガジン第18号をお届けします。どうぞ、お楽しみください。
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■第18号のもくじ■
★リレートーク No. 18 熊井 信弘 (関東支部)
★The Treasure Hunt Club No.17
★おしらせ:
☆全国研究大会(再掲)
★支部ホームページ更新情報
☆関西支部
☆関東支部
★編集後記
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★リレートーク No.18 熊井 信弘 (関東支部)
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TOEIC読みの英語知らず!?
熊井 信弘 (学習院大学)
最近、なぜかどこに行ってもTOEICばやりである。TOEICが英語力を示すための1つの指標と考えられ、多くの企業が就職活動の際のエントリーシートに英語能力試験の得点を書かせていることなどから、いきおい学生はその点数を上げることに執心になっている。そのため大学の通常の英語の授業においても、TOEIC対策の授業が行われている。確かに学生のニーズもあり、学習の目標がはっきりしているため授業もやりやすいに違いない(まことに味気ない授業であろうが)。しかしながら、TOEICの得点が600点、700点といっても、ちょっとした英文が読めなかったり、簡単な英語の質問にうまく答えられないのを見るとつい首をかしげてしまいたくなる。点数を上げるためのテクニックやストラテジーを学んでも、小説やインターネット上の記事が読めたり、ニュースを見てその内容を理解し自分の意見を述べることができるような力には結びついていないように思える。
昔学生の頃、安井稔先生が英語学の授業で「チョムスキー読みの英語知らず」になるなとおっしゃっていたことを思い出す。チョムスキー関連の本や論文を読んで理解できるからといって、英語がわかったような気になるなという戒めである。専門の領域に関する知識が十分あったとしても、英字新聞の記事が読めないとか自分の意見を英語でわかりやすく相手に伝えることができないのでは困るのである。そして周りを見回せばもっと広く豊かなおもしろい英語の世界が広がっていることに気がつかなければならない。
これと同じようなことがTOEICばやりの今にも起きているとは言えないだろうか。TOEICを現在自分の持っている英語力を測るための一種の「ものさし」として利用するのはよいだろうが、周りの広く豊かな英語世界に目を向けず、それ自体が目的化してしまっていることに問題がある。「TOEIC読みの英語知らず」にさせないよう気をつけたいものである。
今年から大学入試センター試験に導入されたリスニングテストにも同様のことが言えるかもしれない。リスニングテストは中・高の英語教育に大きなインパクトを与えていると思われるが、「リスニングの指導」と称してリスニングテスト対策のための問題演習ばかりしていても、英語の話を聞いてその内容をリアルタイムに理解し、それに対する自分の意見を英語でまとめられるような力がつくのか心配なのは私だけではないだろう。
次は『英語学習のための情報リテラシーブック』でおなじみの同志社大学の西納春雄(にしのう はるお)先生(関西支部)です。8月の全国大会では私や前回の境一三先生らとともに「Moodleを活用した外国語学習支援」についてのシンポジウムを行う予定です。
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★The Treasure Hunt Club No. 17 Sites with Interactive Listening Content
Marcel Van Amelsvoort
(Kanagawa Prefectural College of Foreign Studies)
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Hello to all and welcome back. This month the topic is interactive listening and games and I’ve got two sites to introduce. As regular readers know well, there are a lot of really great sites on the web with good listening content and interesting pre-, while-, and post-listening activities, the best being still Randall’s Cyber Listening Lounge (http://www.esl-lab.com/ ). However, a lot of sites have begun to make greater use of interactive animations made in Flash (previously Macromedia and now owned by Adobe). Flash allows for the integration of animation, video, sound and learner controls, making it a wonderful tool for constructing learning activities that can be delivered over the web. The two sites this month feature lots of wonderful Flash activities.
The first one is Japan’s own NHK. There are many games to be found at their website (http://www.nhk.or.jp/school/game/). The games are made to provide a little extra fun for viewers of the Eigorian program but can be used by anyone. These games are very suitable for young learners and lower-level learners and the use of Japanese place names and items and people sends a nice message to learners, I believe.
The next is a site I just came across recently, though it must have been around for a while since they claim to have more than 600 audio clips available. The site is called Elllo (yes, that’s 3 ls) and it has interactive Flash activities, podcasts, songs with subtitles, and more. It’s a really great resource, though this site has more emphasis on natural language and is less controlled or structured than Randall’s Cyber Listening Lounge or other sites made by language teachers. http://www.elllo.org/index.htm
Well, that’s it for this month. See you in July again.
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★おしらせ
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2006年度LET全国研究大会
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第12号からお伝えしておりますが、2006年度LET全国研究大会は、下記の要領で開催されます。
・大会テーマ:『学習者の自律に果たす教員とメディアの役割』
・日時:2006年8月2日(水)?4 日(金)
※ ポスターセッションの日程が、8月4日に変更されました。
・会場:京都産業大学
なお、大会第1日目(8月2日)に行われるワークショップは、只今最終調整中です。申し込みは、7月上旬開始の予定ですが、申し込み方法等、詳細情報は、決定し次第お知らせします。
大会の最新情報は、http://www.j-let.org/kansai/をご覧ください。
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★支部ホームページ情報
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5月?6月の支部ホームページ更新情報をお届けします。
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☆関西支部
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基礎理論研究部会:
6月研究会 6月24日(土)13:30?17:00 長岡京私立総合交流センター(バンビオ一番館) 6F会議室
http://www.let-kansai.org/bukai-kiso.html
中高授業研究部会:
6月例会 6月11日(日) JR京都駅前キャンパスプラザ京都6階京都外国語大学サテライト教室
7月例会 7月9日(日) 京都教育大学1号館B棟2階LL教室
http://www.let-kansai.org/bukai-jugyo.html
英語の発音教育研究部会:
第21回研究会 7月23日(日) 西宮ブレラホール会議室
http://www.let-kansai.org/bukai-hatsu.html
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☆関東支部
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2006年度公募プロジェクトのお知らせ:
応募締切:6月30日(金)
応募要領:http://www.kanto.j-let.org/modules/tinyd8/index.php?id=1
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★編集後記
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メルマガ配信日の今日10日には、九州沖縄支部の支部研究大会が開催されています。本年度春季の各支部研究大会は、本日の九州沖縄支部大会が最後ですが、いずれかの支部大会に、ご参加いただけましたでしょうか?仕事が増える一方の昨今では、学会活動にもなかなか時間がとれず、残念ながら大会参加も難しいという声を多く伺うようになりました。我が身も同様ですが、それだけに、参加できない大会のプログラムや発表要項などがホームページに掲載されていたときには、ありがたい世の中になったものだと心の底から感謝したくなります。そして、その一方で、共通の問題を抱える者同士が集まり、意見を交し合う場に参加できることが、より一層大切に思えるようになり、大会参加をより心待ちにするようになってきました。昨今の学生にあわせて言えば、前者は、「いつでもどこでもを可能にしてくれたe-learning」,後者は、「学友と一緒に学ぶ教室での授業」ということになるのだろうかと思っておりますが・・・。ともかくも、「ありがたい」と思える部分を最大限に使えるような状況にしたいと願うこの頃です。
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編集担当者
【九州・沖縄支部】竹野茂(宮崎公立大学)柏木 哲也(北九州市立大学)
【関西支部】名部井敏代(関西大学)佐々木顕彦(関西学院中学部)
【中部支部】高橋美由紀(兵庫教育大学)伊藤隆(名古屋学院大学)
【関東支部】保崎則雄(早稲田大学) Marcel Van Amelsvoort(神奈川県立外語短期大学)
【本部広報担当】前田道代(神奈川県立外語短期大学)