■□■2005年12月10日配信□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
LETメールマガジン 第12号
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
師走となり、夕刻の街角は鮮やかなイルミネーションに彩られるようになりまし
た。カレンダーも最後の1枚となり、2005年もあとわずかです。年の初めに産声
をあげたLETメールマガジンは、無事、第12号にたどりつくことができました。
どうぞ、お楽しみください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■第12号のもくじ■
★リレートーク No. 12 野澤 健(関西支部)
★The Treasure Hunt Club No.11
★支部企画コーナー No. 8 関東支部
★おしらせ:
☆2006年度全国大会について
★支部ホームページ更新情報
☆関西支部
★編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■========================
★リレートーク No.12 野澤 健 (関西支部)
========================□■
立命館大学経済学部の野澤です。広島市立大学の渡辺先生のご紹介にありました
とおり、渡辺先生とは共に大学の4年間を過ごしました。
立命館大学経済学部では2006年度の新学科設置に伴い、大幅にカリキュラムを変
更することになり、現在日常の仕事にその準備が加わり忙しい毎日を送っていま
す。今回の改革は、昨年の秋から構想を話し合い、今年の夏にやっと全体の骨格
が決まりました。英語のカリキュラム全体としては、リーディングとライティン
グに特に力を入れたものになっていますが、学内に既にあるCALLシステムの有効
活用も大きな課題でした。CALLシステムの活用法を検討するにあたり、共通の理
解が得られたのは、我々は英語教育の専門家であってもCALLシステムを使った学
習プログラム開発については素人であり、見様見真似でシステムを開発する労力
を考えれば、市販のプログラムを使う方が賢明であるということでした。また
CALLシステム開発に秀でた人が中にいたとしても、何らかの理由でその人が不在
中に問題が発生した時は、全てがストップすることになりかねないということも
市販のプログラムを選択した理由でした。
現在学内にあるCALLのシステムを使って何をするかということも教材選択の大き
なポイントでした。前回のカリキュラム改革に携われた方々には申し訳ありませ
んが、現行のカリキュラムではCALLとその他の授業が別々に存在し、互いを補完
する関係にはなっていません。新しいカリキュラムでは学生に求められるスキル
を考察し、どのスキルをどの科目で伸ばすことを目指すかを検討して、CALLを使っ
た授業の担当領域を決めました。どの科目も入学後の最初の学期では、スキル中
心の内容とし、学期進行とともにコンテント中心に移行するように内容を考えま
した。CALLの授業ではそれまで本学では軽視されてきた学生の英語の発音向上を
目指すこととし、CALLの特性であるいつでもどこでも学習できることを活かすた
め自学自習のプログラムを導入することにしました。ここで前述の市販のプログ
ラムが登場します。
学内外で複数の教材を見て比較検討しましたが、選定する際に最も重視したのは
学習効果が期待できるかどうかということと我々に管理できるかどうかというこ
とでした。最終的に、今回リレートークで私を紹介してくださった渡辺先生も開
発に参加されている「ぎゅっとe」を導入することに決めました。しかし、十分
な学習効果が得られるかは、教材の中身だけでなく活用方法も大切であるのはい
うまでもありません。単に教材を与えただけでは自ら学習することは期待できな
いということは経験上わかっていることです。
次回のリレートークは、千葉大学の椎名紀久子先生にバトンをお渡しします。椎
名先生とは数年前あるところでご一緒させていただく機会がありました。椎名先
生はリスニングの権威であり、CALL教材の開発や英語カリキュラムの構築も携れ
ています。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■============================
★The Treasure Hunt Club No. 11 Podcasts and Christmas
Marcel Van Amelsvoort
(Kanagawa Prefectural College of Foreign Studies)
============================□■
Hello everyone. Welcome to the last Treasure Hunt of 2005. This month we’
ll look at two very different things: podcasts and Christmas. Actually
they might not be so unrelated. You see, Santa knows what you want for
Christmas: an iPod (preferably a nano, right?). And what do you want to
do with your new toy? Well, of course you want to listen to music but
most likely you are also interested in podcasts. The name seems to be
everywhere this year. Podcasts are being used at universities all over
the US and they are being spoken about as a great revolution in
education. Well, they might not be that revolutionary, but they are
certainly a new and exciting tool for educators everywhere. Podcasts are
basically long listening files (think of recorded lectures or radio
programs) that can be downloaded and listened to later from any device
that can play sound files. You don’t need an iPod, in fact, you can use
your home computer, but part of the attraction of podcasts is that you
can listen to them anywhere at your convenience.
Yahoo has recently set up a page where you can go to look for podcasts
on just about any topic you can imagine. This is a wealth of
native-spoken language on thousands of topics that language teachers can
make use of. Podcasts can be broken up for intensive listening
assignments or students can be assigned podcasts for extensive listening
assignments. The potential is indeed exciting. Go to
http://podcasts.yahoo.com/ and search for a topic or just browse. Beware,
there is some mature content there so care should be taken when
directing students to the site.
And on to Christmas. Actually, there are three major holidays celebrated
at the end of the year in the U.S., Canada, and many other countries:
Christmas, Hanukka, and Kwanzaa. An historical explanation of the
holidays can be found at
http://www.historychannel.com/exhibits/holidays/main.html. These pages
are full of information on how the holidays are celebrated and how they
developed historically.
Another site with a focus on just Christmas can be found at
http://www.soon.org.uk/country/christmas.htm It introduces Christmas
traditions “around the world,” though they are actually mostly
European.
This month’s Treasure Hunt.
This month’s hunt will be for some interesting facts about Christmas.
Happy hunting!
Here’s the site:
http://www.historychannel.com/exhibits/holidays/main.html
Here are the questions:
1. Though pine branches and other evergreens were used for decoration by
the ancient Romans and the pre-Christian people of Europe, which country
is responsible for the modern popularization of the Christmas tree?
2. St. Nicholas, the origin of Santa Claus, was a bishop in an area near
the modern city of Myra. In which country is Myra located?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■==================
★支部企画コーナー No.8 関東支部
==================□■
関東支部には、現在、コンピュータ研究部会、音声・映像研究部会、教材・教授
法研究部会、学習環境研究部会、早期外国語教育研究部会の五つの研究部会があ
ります。部会活動の内容は、各部会によって異なりますが、音声・映像部会は研
究会の開催を中心にとしています。広く会員のみなさまの参加を呼びかけている
研究会ですので、ご紹介を兼ね、部会代表の方々に、先日行われた第5回研究会
の報告をお願いいたしました。ご興味をもたれたみなさまには、ぜひ、次回研究
会にご参加ください。
==========================
音声・映像研究部会第5回研究会報告
佐藤 努(明治学院大学)飛田ルミ(足利工業大学)
==========================
関東支部音声・映像研究部会の第5回目の研究会が、去る12月3日、池袋サン
シャイン60内の株式会社アドバンスト・メディア(賛助会員)において開かれ
ました。テーマを「新時代の音声・映像利用法」と題し、アナログからデジタル
に移行するにつれて、発展しつつあるCALLにおける様々な問題点についてとりあ
げることを目的としました。特に、技術的なアドヴァイザーとして実績のある東
通産業株式会社(賛助会員)に同席していただくことにより、CALLを実際に利用
している教員と、そのサポートに携わる側の双方が同時に問題点を認識し、その
解決策を探るという、通常の学会開催とはやや異なる、ユニークな会になりまし
た。
まず、清水政明先生(首都大学東京准教授)から基調となるお話を伺いました。
先生の御専門は、ベトナム語音韻史を中心とする音韻論や、音響音声学ですが、
聴覚音声学でもよく話題となるマガーク効果(たとえば、/ba/ の音声と/da/の
調音時の映像を同時に提示するとどのような音として知覚されるか)をCALL教室
で試したときのエピソードの紹介がありました。調音時の映像を学生の各ブース
に送信した際に、音声と同起できず、遅延が生じ、実験がうまく行われなかった
指摘があり、CALL における映像ファイルサイズの問題がとりあげられました。
また、音声分析ソフトのピッチ表示を利用し、声の高さを視覚的にフィードバッ
クさせて行ったベトナム語声調指導時の、学生ブースセンターモニターの有用性
についても指摘がありました。
次に、東通産業の鈴木陽一郎氏より清水先生による問題提起に対しての補足的な
説明や、首都大学東京にCALLが導入された際に特に配慮した点についてのお話が
あり、LLとCALLの根本的な相違を体系的に提示していただきました。
最後に、アドバンスト・メディアの上戸大輔氏から、早期英語教育に音読を中心
としたソフトを応用した事例の紹介と、同社開発ソフトに新たに加えられたリズ
ムプラクティス評価機能の紹介がありました。
参加された会員側からもインターネットから取り入れた音声や映像の処理に関し
ての質問などがあり、共通して抱いている問題点がある程度浮き彫りになってき
ました。今年度内に再び研究会を開催し、引き続きCALL での音声・映像の問題
点について考えていく予定です。ホームページ、メールなどで広報いたしますの
で、一人でも多くの会員の先生方のご参加をよろしくお願いいたします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■====
★おしらせ
====□■
=================
☆2006年度全国大会について
=================
会員のみなさまのお手元には、すでに発表申し込みのお知らせが郵送されている
ことと思いますが、2006年度の全国大会は以下の要領で開催されます。発表ご希
望の方は、締切厳守でお申し込みください。
・大会テーマ: 『学習者の自律に果たす教員とメディアの役割』
・日時: 2006年8月2日(水)-4日(金)
・会場: 京都産業大学
・発表申し込み締切: 2006年2月28日
※発表申し込みは web 上でのみ受付(http://www.j-let.org/kansai/)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■===========
★支部ホームページ情報
===========□■
11?12月の支部ホームページ更新情報をお届けします。
─────────────────────────────────────
=========
☆ 関西支部
=========
基礎理論研究部会:
12月例会 12月17日(土)神戸大学
1月例会 1月21日(土)大阪工大摂南大学学園創立60周年記念館
http://www.let-kansai.org/bukai-kiso.html
中高授業研究部会:
12月例会 12月10日(日) 京都教育大学LL教室
1月例会 (関西英語教育学会とLETの合同セミナー) 1月8日(日) 京都教育大学LL教室
http://www.let-kansai.org/bukai-jugyo.html
大学授業研究部会:
若手研究会 12月17日(土) 流通科学大学 5208教室
http://www.let-kansai.org/bukai-daigaku.html
英語の発音教育研究部会:
第16回研究会 1月 8日(日)西宮プレラホール会議室
第17回研究会 2月24日(金)西宮プレラホール会議室
第18回研究会 3月26日(日)西宮プレラホール会議室
http://www.let-kansai.org/bukai-hatsu.html
早期英語教育研究部会:
2005年度第5回例会 1月14日(土) 大阪市立弁天町市民学習センター
http://www.let-kansai.org/bukai-soki.html
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■=====
★編集後記
=====□■
メールマガジンの編集担当が決まり、2005年は、手帳のすべての月に、原稿締切、
配信締切、配信日をマークすることから始りました。こうして、なんとか無事に、
10日の配信日を守って12回のメールマガジンをお届けすることができ、ほっと一
息、肩の荷を降ろした気分でおります。みなさまのお役にたてる情報をお送りで
きたかどうか、毎回、楽しんでいただけたのかどうか、不安な点はたくさんござ
いますが、1年継続できたという事実を支えにして、2年目の12回も滞りなく達成
できるよう、努力を続けたいと思っております。継続配信ができましたのは、一
重に、編集にご協力いただいたみなさまと、読者のみなさまのお力添えによるも
のです。心から感謝しております。2006年もまた、引き続きご協力・ご愛読賜り
たく、よろしくお願い申し上げます。
───────────────────────────────────────
☆メルマガ退会・アドレス変更は、以下URLにてお願いいたします。
http://www.j-let.org
→ "Contents in Japanese"
→「全国版メールマガジンINFO-MAG」(ご案内)
───────────────────────────────────────
編集担当者
【九州・沖縄支部】竹野茂(宮崎公立大学)田口純(筑紫女学園大学)
【関西支部】名部井敏代(関西大学)佐々木顕彦(関西学院中学部)
【中部支部】高橋美由紀(兵庫教育大学)伊藤隆(名古屋学院大学)
【関東支部】保崎則雄(早稲田大学)下島容義(聖パウロ学園高等学校)
【本部広報担当】前田道代(神奈川県立外語短期大学)