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■□■2009年9月10日配信□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
【LETメールマガジン 第56号】
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衆院選での民主党の歴史的大勝により、政権交代が実現することになり
ましたが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?今月の支部企画は、関東支部
の担当で、森田先生(早稲田大)の英国便り第2弾です。今回は、英国の
大学進学の現状についてご紹介いただいております。The Treasure Hunt
Club の特集はweb 上の地図作成です。お楽しみ下さい。
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■第56号のもくじ■
★支部企画コーナー No. 23 関東支部
★The Treasure Hunt Club No. 50
★お知らせ
☆全国研究大会情報
☆支部研究大会情報
・関東支部
・中部支部
☆支部研究会情報
・中部支部
・関西支部
☆支部ホームページ情報
・中部支部
・関西支部
★編集後記
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★支部企画コーナー No. 23 関東支部
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☆British summerと教育事情 - 英国の大学進学の現状 -
森田 彰 (早稲田大学)
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前回は、英国の小学校外国語教育の現状について、簡単にご報告しましたが、9月に Oxford
を離れ、Cambridge にやってきたばかりで、かつ英国も長い夏休み期間でしたので、今回は、
外国語教育を離れ、教育分野での夏の大行事にまつわる事々についてご報告したいと思い
ます。
英国の夏は、日本に比べ、気温も湿度も低く過ごしやすい夏です。より正確に言うと、英国の夏
は、日本の夏とは全く違ったもので、Oxbridge でも、4月の後半から9月の終わりくらいまで、
同じような雰囲気で、むしろあまり季節感がない、と言ってよいでしょう。そんな英国の夏です
が、中等教育を終了しようとする若者にとって8月はやはり、人生の大きな区切りとなるひと月
になります。それは、GCSE (General Certificate of Secondary Education) と A-Level
(General Certificate of Education, Advanced Level) の成績発表がこの季節に行われるから
です。GCSE は、義務教育終了試験で、普通16歳で受験し、必修・選択の科目があります。
これに対して、その後に受ける A-Levelは、事実上の大学入学試験で、選択し受験する科目の
数は減りますが、より高度な思考力が求められます。所謂有名校では、GCSE は最高の
A評価を受けるのが当たり前で、A-Level でどれだけ良い結果を出すかに精力が注がれます。
義務教育終了の基礎的能力を問う GCSE と、その後の高等教育への適正を測る A-Level
という違いは大きなものですが、この2つの試験には、導入以来の共通点があります。それは、
どちらとも、学生・生徒の試験結果が良くなっている、ということです。その理由は、様々に説
明されています。ごく単純で、かつあらまほしき理由が「学生・生徒の学力向上」、そして更に
嬉しいことには、「教師の教授技能・能力の向上」も理由として挙げられています。
英国と日本の大学進学率は、それほど変わりませんから、大学生の学力低下が叫ばれて久しい
日本とは、何という違いでしょう。もちろん、こうした optimistic とも言えるものだけではな
く、試験の washback、試験対策の強化、試験問題のパターン化や難易度の低下も指摘
されています。このため、Oxford や Cambridge などの有力校では、多くの学生が同じ
成績を携えて応募するため、学生の選抜が困難になってきている、と言われ、A-Level の
評価基準を増やすことが検討されています。
ところが、今年の英国では、A-Level を受け、大学入学資格を得ても、6万から4万人の学生が
大学に入学できないだろう、と言われています。景気後退を受け、自己投資のため大学への
進学を希望する者が増え、大学の定員が、これを下回っているためです。これも、大学全入
時代が叫ばれる日本の現状とは違っています。志望校に受け入れられなかった学生は、
専門の機関を通じて、まだ空きのある大学に再応募することになるのですが、今年はこれが
かなり厳しいようです。
入学後も、彼らには試練が待っています。英国は今、言わば大学授業料の段階的自由化に
入っていて、大学教育に掛かる費用が増えてきています。昨今は、日本と同じように、親掛か
りの学生も増えましたが、英国の場合、大学生が教育ローンを借り、それを保護者が保証しま
す。この学生の負債が、卒業までに2万5千ポンドを超えようとしています。そして、これが更に
膨らむだろう、と予測されています。昨年までは、景気も良かった(pound 高で、大変でした)
ので、生涯賃金を比較すると、大学での数年間は、マイナスではないか、などという発言も
聞かれましたが、不景気になっても、支出の増大は続くようです。
そうした、高等教育に関する話題の中で、私が特に注目しているのは、高等教育において、
女性が進学率、成績ともに、男性を(大きく)上回っていることです。The Higher Education
Policy Institute の報告によると、2008年の段階で、女性の 49.2%が大学に進学し、男性の
37.8%を大きく上回っています。この女性優位は、ほとんどのタイプの高等教育機関(日本で
言う、大学レベル)で同じで、唯一の例外は、男女比が拮抗する Oxford とCambridge だけ
です。また、上位の成績をとる者の比率も、女性が 63.9% なのに対し、59.9% に留まって
います。当然、GCSE 前後の16歳での就学率も男性 72% に対し、女性は 82% です。
英国は、日本とは異なり、階級社会です。あるフランス人は「フランスも確かに階級社会だが、
英国では、それが目に見える。」と言っていました。それが、現実なのでしょう。かつては、所
謂身分であり、血統、出自で階級が形成されて来ましたが、現在では、教育・職業・収入等によっ
て決められていきます。そうした中で、ほぼ半数の女性が高等教育を受け、より広範囲に、そし
てより活発に社会活動を行うことによって、遠くない将来に、英国の階級のあり方が大きく変化
するかも知れません。「教育は、自由への道である。」と言う言葉がありましたが、教育の隆盛
は、社会に変化と活力をもたらすものだ、ということが、ここ英国で確信されます。
<参考サイト>
The Higher Education Policy Institute のサイトに報告が掲載されています。
http://www.hepi.ac.uk/
今年の GCSE と A-Level の結果に関する The Times の記事です。 (2009年9月5日)
http://www.timesonline.co.uk/tol/life_and_style/education/a_level_gcse_results/
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★ The Treasure Hunt Club
No. 50 Maps
Marcel Van Amelsvoort
(Kanagawa Prefectural College of Foreign Studies)
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When I first came to Japan years ago I was impressed by the widespread
use of maps. People drew maps for each other when giving directions,
for example, and almost every advertisement seemed to feature a map of
some sort. Times have changed, everyone has a cell phone and
businesses now all have websites, but the use of maps has not. There
still seems to be one on every site these days―only now it is usually
an embedded interactive Google map.
Google Maps uses JavaScript and XML, or KML (Keyhole Markup Language),
an XML-based language. Using this code, some web tools have appeared
that allow users to add additional information onto embedded maps,
things like pins for locations, extra information or images, and more.
For English learners, these tools can allow them to easily produce and
share authentic and meaningful geographical presentations. Instead of
just writing about their hometowns, for example, learners can identify
interesting and historical places and introduce them on a map.
Pictures and links to websites can also be added. Any assignment with
a geographical or historical theme can make use of these tools, I
think. The final products can be viewed at the tool site or embedded
into a blog or CMS. Some sites don’t require registration either.
At Click 2 Map (registration required), you can create a map and add a
marker at each desired location. Each marker can contain text, photos,
videos or any other HTML content. https://myaccount.click2map.com/home
Quikmaps (registration not required for some functions) allows you to
do much the same but you can also doodle on your map with a marker pen
function. I find this allows the maps to look more personalized.
https://myaccount.click2map.com/home
UMapper (registration not required for basic service) has similar
functions to the other two sites. You can also create or try taking
geographical quizzes for fun. http://www.umapper.com/
That’s it for this month. Good luck with the new term.
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★お知らせ
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☆全国研究大会情報
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☆2009年度LET全国研究大会
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会員各位のご参加、ご協力により、本年度の全国大会も大盛況のうちに
終えることができました。関係各位の皆様に深く御礼もうしあげます。
ありがとうございました。
第49回LET全国大会実行委員会一同
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なお、大会記録をサイトにアップしております。
http://www.let-kansai.org/2009/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=47
からぜひご覧ください。
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☆支部研究大会情報
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☆関東支部
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☆関東支部第123回(2009年度) 研究大会
期日: 2009年11月14日(土)
会場: 東北工業大学 八木山キャンパス
大会テーマ: 授業の連携の果す役割 ―仙台圏17大学をつなぐe-Learningから学ぶ(仮)
詳細は支部ウェブサイトをご覧ください。
http://www.kanto.j-let.org/modules/tinyd22/index.php?id=12
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☆中部支部
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☆2009年度秋季支部研究大会
日時: 2009年(平成21年) 11月29日(日) 10:00?18:30
場所: 三重大学教育学部附属中学校(三重県津市)
内容: 未定
最新情報は、中部支部のウェブサイト
( http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/modules/bulletin/ ) をご覧ください。
なお、URLが変更になりました。
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☆支部研究会情報
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☆中部支部
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★小学校英語教育研究部会 第51回例会
日時: 2009年10月11日(日) 10:00?12:00
会場: 名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎606会議室
共催: 小学校英語教育学会愛知支部
内容: 未定
研究会代表者: 高橋 美由紀 (愛知教育大学)
詳細は支部ウェブサイトでお知らせします。
http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/modules/bulletin/
(支部ウェブサイトのURLが変更になりました)
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☆関西支部
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★中高授業研究部会 2009年度9月例会
日時: 2009年9月13日 (日) 13:30 ? 16:30
場所: 京都教育大学 CALL教室 (1号館 B棟4階)
資料があります。詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=75
★基礎理論研究部会 第6次第5回研究会
日時: 2009年9月19日 (土) 13:30 ? 17:00
場所: 関西学院大学大阪梅田キャンパス(K.G.ハブスクエア大阪)
*前回の場所と異なります。ご注意ください。
資料があります。詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=74
★早期英語教育研究部会 2009年度第3回研究会
日時: 2009年9月19日 (土) 13:30 ? 17:00
場所: キャンパスポート大阪 ルームG (駅前第2ビル4階)
( http://www.consortium-osaka.gr.jp/access/index.html )
*場所が変更になっています
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=78
★英語の発音教育研究部会 第38回研究会
日時: 2009年10月12日 (祝) 13:00 ? 17:00
場所: 西宮プレラホール会議室 (阪急西宮北口 南へ徒歩5分)
( http://www.nishi.or.jp/contents/00002606000400010.html )
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=77
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☆支部ホームページ更新情報
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☆中部支部
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2009年11月29日(日)に開催予定のLET中部支部秋期支部研究大会の
発表者を募集しています。ふるってご応募ください。
・日時:2009年11月29日(日)
・会場:三重大学附属中学校
(三重県津市観音寺町471)
http://www.fuzoku.edu.mie-u.ac.jp/chu/
・研究発表申し込み締め切りは10月1日(金)です。
・採択の可否は10月中に個別にお知らせします。
・LET未入会の方は、先に本部サイト http://j-let.org/ の「入会のご案内」にて
仮会員登録をしてください。
申し込みは本サイト「研究会案内と参加申し込み」
http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/modules/eguide/event.php?eid=25
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☆関西支部
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「関西支部研究集録(第3号?第11号)」のアップロードが完了しました。
関西支部ホームページの「支部研究集録」からお入りください。
なお、閲覧には会員IDとパスワードが必要です。
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★編集後記
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新型インフルエンザの流行が本格化しつつあり、大きな影響を受けておられる
方も多いことでしょう。WHOでの警戒レベルは世界的なバンデミックを意味
する「フェーズ6」に上がっています。不足するワクチンの優先接種対象者に
学校教職員は入っていないようですので、手洗いの励行、 アルコールによる
手指消毒などで予防に努めるしかないようです。先が読めない展開が続き
ますが、冷静に対応していかねばならないでしょう。では、次号もどうぞ
よろしくお願いいたします。
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☆ご意見承りコーナーに、ぜひご投稿ください。
http://www.j-let.org/
→「LETメールマガジン」
→「メルマガご意見フォーム」
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☆メルマガ退会・アドレス変更は、以下URLにてお願いいたします。
http://www.j-let.org/
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LETメルマガ委員
【関東支部】 下島 義容(拓殖大学) 若有 保彦(秋田大学)
【関西支部】 山本 勝巳(関西福祉大学) 佐々木 顕彦(関西学院中学部)
【中部支部】 高橋 美由紀(愛知教育大学) 伊藤 隆(名古屋学院大学)
【九州・沖縄支部】 竹野 茂(宮崎公立大学) 古村 由美子(九州大学)
編集責任者
【本部メールマガジン】 島谷 浩(熊本大学)
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