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【LET blog 第210号】 (2022年07月10日)

カテゴリー: LET Blog Archives
【LET blog 第210号】
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みなさん、こんにちは。

一部地域では梅雨が明け、非常に暑い日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

今月号の支部企画は、中部支部からの「読解時における音韻認識の重要さ」です。

それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。

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■ 第210号のもくじ
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■ 第61回全国研究大会のお知らせ
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■ 支部企画:中部支部「読解時における音韻認識の重要さ」
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
 ■ 基礎理論研究部会 第2回研究例会
 ■ 早期英語教育研究部会 2022年度 第2回例会
 ■ メソドロジー研究部会 2022年度第2回研究会
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■ 研究員・研究者・教員公募
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■ 編集後記
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【LET blog 第210号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1806#more


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【LET blog 第210号】
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■ 第61回全国研究大会について
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外国語教育メディア学会(LET)の第61回目となる全国研究大会を下記のとおり開催いたします。
昨年度に引き続きオンライン開催となります。

現在、参加申込を受け付けております。ぜひ奮ってご参加くださいませ。

◆ 大会テーマ:外国語教育の周辺技術と今後の可能性
◆ 開催地:Zoom(ライブ配信)
◆ 日程:2022年8月9日(火)— 8月11日(木)
◆ 参加費:
 LET/IALLT会員 一般料金 2,000 円 学生料金 1,000 円
 非会員     一般料金 3,000 円 学生料金 1,500 円
◆ 参加申込URL:https://www.j-let.org/let2022/registration/
◆ 主要プログラム:https://www.j-let.org/let2022/important_dates_program/

【1日目:8月9日(火)】
9:30 〜 11:30 ワークショップ
 A室:ベイズ統計超入門(9:30–11:00)
 B室:Handwriting としての英語の文字指導のあり方(9:30–11:30)
11:00 〜 12:00 出展事業者による展示、移動・休憩
12:00 〜 14:00 ワークショップ
 A室:教材テクストの「精読」で組み立てる英語授業(12:00–13:30)
 B室:英文音読における、イントネーションの基本的選択肢(12:00–14:00)
13:30 〜 14:30 出展事業者による展示、移動・休憩
14:30〜16:30 ワークショップ
 A室:探究時代の語学教育―電語研が見据える新たな4技能とは―(14:30–16:00)
 B室:タスクのマイクロ評価から考える実践研究(14:30-16:30)

【2日目:8月10日(水)】
10:00 〜 10:20 開会式・事務連絡
10:20 〜 15:10 口頭発表・業者展示他
15:10 〜 16:00 基調講演1「激変する世界と英語教育」
 トム・ガリー / Tom Gally(東京大学大学院総合文化研究科)
16:00 〜 16:45 オンライン懇親会案内・準備
16:45 〜 18:30 オンライン懇親会

【3日目:8月11日(木)】
10:00 〜 10:50
基調講演2「記号創発ロボティクスとマルチモーダル感覚情報に基づく言語獲得~実世界人工知能に学ぶ言葉の意味の構成的理解~」
 谷口 忠大(立命館大学情報理工学部)
10:50 〜 13:10 口頭発表・業者展示他
13:10 〜 13:15 シンポジウム趣旨説明
13:15 〜 14:05 トピック1:機械翻訳
14:05 〜 14:55 トピック2:自動採点
14:55 〜 15:45 トピック3:VR
15:45 〜 16:00 AI研究者による各トピックへのコメント(ラップアップ)
16:00 〜 16:05 ブレイクアウトセッション説明
16:05 〜 16:30
各トピックに分かれてZoomブレイクアウトセッションでのディスカッション
16:30 〜 16:40 閉会式

SNSでの大会ハッシュタグ は #LET61
です。大会の告知にご協力のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

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■ 支部企画
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□ 中部支部:「読解時における音韻認識の重要さ」
  (吉川 りさ,名古屋工業大学)
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筆者の専門分野は、第二言語習得研究分野のリーディング(読解)であり、とりわけ英文黙読時に読み手が経る音韻処理の役割について調べています。なぜ読解で音韻処理が関係あるのか、と思われた方もいるかもしれませんが、実際に、この文章を黙読している間に、心の中の声(inner voice:内語)が聞こえていないでしょうか。あるいは、心の中で文章を読み上げてはいないでしょうか。おそらく多くの皆さんは "yes" と答えられるのではないかと思います。今回は、この内語の現象(Huey, 1968)を取り上げ、読解力との関係について日々考えていることを共有させていただきたいと思います。
読解時における音韻処理や内語に関してもう少し補足をしますと、これまでの読解研究では、読み手の母語や読んでいるテキストの言語にかかわらず、無意識的であれ意識的であれ、読み手は読解時に音韻処理を行い、内語を形成することが明らかになっています(例:Perfetti, 2007)。つまり、文字が音を表す表音文字であるアルファベット文字を第一言語とする読み手は無論、中国語や日本語の漢字のような表語文字を第一言語とする読み手であっても、文字を音に直す処理を行いながら読みを進めているということを示しています。これは、文字自体が音を表している、ということを考えれば、容易に理解ができるのではないかと思います。

活字を理解するためには、綴りを認識する力や、文字を音へ変換する力、単語や文法の力、複数の単語あるいは語句の意味を統合させる力、文脈から意味を推測する力、既存の知識をベースに話の筋を推論する力など、さまざまな力が求められます。このような多岐にわたる力が文を理解する上で必要であるといわれていますが、第二言語で書かれたものを理解する場合を考えると、読み手の第一言語や年齢、過去の読解量、情意的要素(やる気・不安)などの要因をも考慮し検討していく必要があります。

黙読時の音韻処理の影響は、読解プロセスをとらえる上では一つの要素にすぎませんが、単語単位、あるいは単語よりも小さい文字レベルで活字を捉える力は、英文読解を支える一つの能力であるということが第一言語および第二言語読解研究で報告されていることから(例:Carlson et al., 2013; Nassaji, 2014)、読みの流暢さや読解を考える上では、読み手が経る音韻処理を踏まえて検討していくことが重要であると考えています。

スピーキングに焦点を当てた授業などではプロソディ指導や発音指導が取り入れられることも多いと思いますが、そのような活動は読解授業においても、音読やシャドーイングなどのような活動に加えて、より積極的に取り入れられるといいのではないかと考えています。語のつづりを正しく認識し、つづりから音を理解するという一連の処理を効率よく行えることで、左から右へなめらかに文を読み進めることができると考えています。

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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
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■ 基礎理論研究部会 第2回研究例会
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(For information in English, please click on the link below: https://let-kansai-fmt-sig.blogspot.jp

日 時:2022年7月23日(土)例会:1:30PM-4:30PM
*時間厳守でお願い致します。

内 容:
Presentation #1 (in English)
Incorporating COIL in EMI classrooms by Mahboubeh Rakhshandehroo (Kwansei Gakuin University)

Presentation #2 (in Japanese 日本語)
「オンライン英語ディスカッション可視化に関するこれまでの実践と研究について」
 担当:大竹翔子(神戸学院大学)・松岡真由子(追手門学院大学)・
    森下美和(神戸学院大学)・水本武志(ハイラブル株式会社)

会 場:Zoom利用によるオンライン開催の予定です。

下記「参加希望フォーム」にご回答いただいた方に、メールでアクセス方法をお送りいたします。
参加希望フォーム:https://forms.gle/GsY9R4XzxReCCAJn8

フォームへのご回答は例会開催の前日の5:00PMまでにお願いできますと幸いです。
ご回答いただきました情報に基づいて、Zoomミーティングルームへのリンクをお送りさせていただきます。

また、もし上記の締め切りを過ぎてご回答いただいた場合でも、追ってZoomミーティングルームへのリンクをお送りさせていただきますが、すぐに対応ができない場合もございますのでご了承ください。

発表内容詳細などについては次のウェブページをご参照ください。
https://let-kansai-fmt-sig.blogspot.com/2022/06/july-23-2022-meeting.html

(備考)
■ 第12次 基礎理論研究部会 第2回 研究会議(プロジェクトメンバーのみ)
◆日程: 2022年 6月 11日(土)
◆内容: プロジェクトミーティング

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■ 早期英語教育研究部会 2022年度 第2回例会
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日 時: 2022年7月30日(土)13:00~17:00

会 場:
1. 大阪公立大学文化交流センター
2. ZOOM
<Zoomミーティングに参加する>
https://us06web.zoom.us/j/88507823202?pwd=SVljekdvN0k2cVkvdjVsK0t2NWVyZz09

ミーティングID: 885 0782 3202
パスコード: 289684

内 容:早期英語教育に関する概論書の輪読および発表

1.文献輪読
Ethical and Methodological Issues in Researching Young Language Learners in School Contexts (Early Language Learning in School Contexts)
Annamaria Pinter, Kuchah Kuchah (eds) (2021): Multilingual Matters Ltd

□ 8: I don't want to talk5. Social Justice and Questions of Marginalization in Research with Linguistically Diverse Children any more': Reflecting on Research into Young Children's Perspectives on their Multilingual Lives
担当:井狩幸男先生(大阪公立大学)

□ 9: Navigating Cultural and Methodological Complexities in Research with Children in a Sub-Saharan African Context
担当: 杉本先生(大阪保育大学)

2. ミニ講義 「役立つ脳教室」
担当:井狩幸男先生 (大阪市立大学)

(お願い)
参加ご希望の方は、下記のGoogle Form にて参加登録をお願い致します。

<例会参加登録用Google Form>
https://forms.gle/YSmpjkWH1PcE6b526

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■ メソドロジー研究部会 2022年度第2回研究会
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2022年10月29日(土)に2022年度第2回研究会を那覇市ぶんかテンブス館(https://tenbusukan.jp/access/)にて開催します。

ハイブリッドでの開催になりますので,オンライン(Zoom)でもご参加いただけます。

詳細はメソドロジー研究部会ホームページをご確認ください。https://mizumot.com/methodology/

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■ 研究員・研究者・教員公募
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JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6

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■ 編集後記
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もうだめだ、さっぽるしかないとおもうんだ(センター長より)

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□ LET blog(旧メルマガ)のバックナンバーは、LET blog・アーカイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
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☆更新案内のお知らせ停止・アドレス変更は、以下 URL にてお願いいたします。
http://www.j-let.org/→「LET メールマガジン」
→「ご案内」
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 森谷 祥子(東京大学大学院生)
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 今尾 康裕(大阪大学)
【九州・沖縄支部】
 麻生 雄治(大分大学)
 竹安 大 (福岡大学)
【LET blog 編集責任者】
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