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【LET blog 第169号】 (2019年02月10日)

カテゴリー: LET Blog Archives
【LET blog 第169号】
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みなさん、こんにちは。

厳しい寒さが続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
年度末に向けて、いろいろと重なる時期ですが、体調を崩されませんようご自愛ください。

さて、今月の支部企画は、関東支部からの「関東支部:母音に優しく,子音に厳しく?」です。

それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。

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■ 第169号のもくじ
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■ FLEAT VII のお知らせ
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■ 支部企画
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□ 関東支部:母音に優しく,子音に厳しく?
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
 ■ 第10次 基礎理論研究部会 第9回研究例会
 ■ 第25回中学高校教員のための英語教育セミナー
 ■ 電子語学教材開発研究部会共催「FLExICT Expo 2018」
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■ 支部からのその他のお知らせ
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■ 研究員・研究者・教員公募
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■ 編集後記
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【LET blog 第169号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1765#more


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【LET blog 第169号】
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■ FLEAT VII のお知らせ
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2019年8月6日 (火) から9日 (金) まで開催のFLEAT VII (早稲田大学) の発表申込を受付中です。

・発表申込締切:2019年2月12日 (火)
・詳細:http://www.j-let.org/fleatvii/

本大会はLET第59回全国研究大会を兼ねていますので、日本語での応募も受け付けております。
奮ってご応募ください。

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■ 支部企画
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□ 関東支部:母音に優しく,子音に厳しく?
 久保 岳夫(早稲田実業学校)
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多くの外国語学習者にとって目標言語の母音と子音の発音を母語話者のような音価で習得することは難しい。また,世界中で話されている英語の方言を見渡しても,その母音の音価は方言ごとに異なる。こうした観点で見ると,外国語学習においては,分節音(segmental sounds)と呼ばれる母音や子音などは,その音価にはこだわりすぎず,話し手と聞き手の間で「一貫したルールで区別される音」であることが共有されていることが重要だろう。

先日行われた大学入試センター試験の英語(筆記)の発音問題について,SNS 上で少し話題になっていた。第1問Aの問題では,4つの単語のうちそれぞれ下線が引かれた部分の発音が異なるものを選ぶという問題が毎年出題されているが,今年は問3で 1.st[o]ne, 2. st[o]ry, 3. t[o]tal, 4. v[o]teから異なる発音を選ぶ問題が出題されていた。正解は 2. /ɔː/(他はすべて /oʊ/)だが,Cambridge Dictionary(dictionary.cambridge.org)や Longman Pronunciation Dictionary(第3版)の米音の項目などには /ˈstoʊri/ という表記も書かれているとのことだった。これだと 2. は正解にならない。

アメリカでは現在もhorse /hɔːrs/ と hoarse /hoʊrs/ を区別する方言があるという。元々は米音に限らず,r 性のある /ɔːr/ と /oːr/(または /oʊr/)は異なる音素として発音されていたが,現在ある多くの標準的な方言では,これらが /ɔːr/ と1つになったとのことだった(horse-hoarse merger と呼ばれる)。/ˈstoʊri/ の表記の発音はこの区別のある方言に見られるものだという。アメリカの多数派の辞書では /ˈstoʊri/ の発音は載せていないものが多いようだが,今後英語の発音がますます多様化していくことを考えると母音の区別に関するこの種の問題は気をつけなければならないと感じた。

先日発売された『日本語ネイティブが苦手な英語の音とリズムの作り方がいちばんよくわかる発音の教科書』(2019年,靜哲人)の中に,「米・英・豪などの世界的にも比較的標準的な英語方言を聞いてみると,その響きの違いは母音の差に起因しており,子音はほぼすべて同じであると言える。どの英語を目標にしても習得すべき子音は共通しているので,英語としてユニバーサルな子音音素の区別の習得を目指すべきである」(p7 より要約)とあった。なるほど,子音にも多少のバリエーションはあるが,母音ほどではない。外国語教師は学習者の発する母音には優しく,子音には厳しくあるべきなのかもしれない。

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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
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■ 第10次 基礎理論研究部会 第9回研究例会
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日 時:2019年2月24日(日) 例会:13:30-16:30
*プロジェクトメンバーの方は、10:30までにご参集下さい。
*時間厳守でお願い致します。
場 所:関西学院大学梅田キャンパス1401室
【所 在 地】〒530-0013 大阪市北区茶屋町19-19 アプローズタワー
【アクセス】http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html

内 容:
1.輪読
  Schutze, U. (2017). Language learning and the brain: Lexical processing in second language acquisition. Cambridge, England: Cambridge    
  University Press.
  Chapter 9 Learning and teaching (pp. 152-163)
  担当:濱田 真由 先生(桃山学院大学)
2.研究発表
  「動詞-名詞コロケーションの音読学習効果:虫食いとインプット強化の違いが及ぼす影響について」
担当:山形 悟史 先生 (関西大学第一高等学校・第一中学校) 

詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=74

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■ 第25回中学高校教員のための英語教育セミナー
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外国語教育メディア学会関西支部中高授業研究部会 、京都教育大学英語の教え方研究会、京都外国語大学より良い英語教育を考える会 共催
日 時:3月23日(土) 9:50-17:30
  3月24日(日)10:00-17:30
場 所:キャンパスプラザ京都4階第二講義室(JR京都駅・ビックカメラ前)
内 容:テーマ「新学習指導要領と新入試にどう対応するか?」

詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=75

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■ 電子語学教材開発研究部会共催「FLExICT Expo 2018 ―外国語教育、ICT、Active Learning、Classroom Tipsの融合―」
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日 時:2019年3月24日(日)
   モーニングセッション・アフタヌーンセッション:9:00-17:50
   イブニングセッション:18:15-20:20
場 所: 大阪工業大学梅田キャンパス OIT梅田タワー2階セミナー室(201/203/204)
・参加費は無料です。(イブニングセッションではお食事をご提供いたします。金額は2000円を予定しています。)
・プログラム公開および参加申込の受付開始は2019年2月中旬頃の予定です。

詳細は、以下のウェブサイトをご覧ください。
https://flexict-expo-2018.jimdosite.com
http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=141

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■ 研究員・研究者・教員公募
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JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6

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■ 編集後記
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この時期の国際会議の締切が連発するの,つらい...。

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□blog(旧メルマガ)のバックナンバーは、LET blog・アーカイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
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LET blog 委員
【関東支部】
 若有 保彦(秋田大学)
 森谷 祥子(東京大学大学院生)
【中部支部】
 西尾 由里(名城大学)
 犬塚 章夫(愛知県碧南市立日進小学校)
【関西支部】
 深田 將揮(畿央大学)
 神谷 健一(大阪工業大学)
【九州・沖縄支部】
 麻生 雄治(長崎県立大学)
 筒井 英一郎(北九州市立大学)
【LET blog 編集責任者】
 阪上 辰也 (広島大学)

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