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【LET blog 第235号】 (2024年08月10日)
カテゴリー: LET Blog Archives
投稿者: つらい編集長つらい
【LET blog 第235号】
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みなさん、こんにちは。
酷暑の中,全国研究大会にご参加くださったみなさま,ありがとうございました。
今月号の支部企画は、関西支部からの「中学高校授業研究部会の紹介」です。
それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。
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■ 第235号のもくじ
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■ 支部企画
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
■ 第13次 基礎理論研究部会 第3回研究例会
■ 中高授業研究部会 9月例会
■ メソドロジー研究部会 2024年度 第2回研究会
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■ 研究員・研究者・教員公募
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■ 編集後記
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【LET blog 第235号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1831#more
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【LET blog 第235号】
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■ 支部企画
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□ 関西支部:「中学高校授業研究部会の紹介」
(西本有逸、京都教育大学)
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教育の根幹は「自由と創造」にあると考えております。より具体的には「良心の自由と意味や価値の創造」です。英語教員のコナトゥス(力・力能・自己保存の力――スピノザ哲学の用語)を涵養するのは、未来社会に対処するためだけの教育論ではありません。教育という営みが資質能力論やグローバル化社会やVUCA時代の処方箋に堕してはいけないのです。中高授業研究部会は一介の教員による平凡でも問題意識の高い実践が意味や価値の創造につながることを目指しています。毎回、「明日からの授業にやる気が高まりました。」「例会のあとはいつも心が温かくなります。」という感想を参会者からいただいております。例会は年4〜5回ほど第2日曜日の午後にZOOMで開いています。どうか、気軽にお申し込みくださいませ。以下に過去の例会プログラムを記します。
2023年7月9日
「音声指導:先生の「声」は生徒にとどいているか?」西本有逸(京都教育大学)
「中高教科書の指導の中に音声指導をどのように定位させるか:ICTを有効活用して」
安木真一(京都外国語大学)
2023年10月8日
「探究の基礎基本:認識論的問いと存在論的問い」西本有逸(京都教育大学)
「教師の発問で生徒が学ぶ:わかる授業・わからない授業」
鷲見俊幸(岐阜県立加納高校)
2023年12月10日
「英語教育にもっとパトロゴス(pathologos)を!」西本有逸(京都教育大学)
「言語芸術を題材に「美しい」と感じる人のこころに迫る」
櫃割仁平(京都大学大学院教育学研究科博士後期課程)
2024年3月10日
「今春より教壇に立つ中高新採教員の不安・疑問に回答し、応援するセミナー」
田代千紫季(京都教育大学教職大学院)
林 寛人(京都教育大学教職大学院)
2024年6月2日
「いつからでも遅くはない授業改善のポイント」西本有逸(京都教育大学)
「授業改善に向けて第一歩を踏み出しましょう!:より良い授業と評価をめざして」
戸田行彦(京都外国語大学)
2024年9月8日
「英語教育における利他・ケアを考える」西本有逸(京都教育大学)
「英語教師がケアする必要性:言語学習に不安を抱える学習者に注目して」
杉原颯太(京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程)
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
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■ 第13次 基礎理論研究部会 第3回研究例会
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(For information in English, please click on the link below: https://let-kansai-fmt-sig.blogspot.jp)
日 時:2024年9月23日(月)例会:1:30PM-4:30PM
*時間厳守でお願い致します。
会 場:Zoom
参加費:無料
内容:
Presentation #1 (in Japanese)
英語検定試験、英語入試および生成AIのリーディングテキストの統語的比較
[Translation] Syntactic Comparison between Reading Passages from English Proficiency Tests and AI-generated Texts
by 黒川 智史(名古屋大学)& サラングル マエリース(目白大学)
[Translation] Satoshi Kurokawa (Nagoya University) & Maëlys Salingre (Mejiro University)
Presentation #2 (in English)
Enhancing English Instruction and Experimentation Using Psytoolkit
[訳] オンライン実験プラットフォームPsytoolkitを活用した英語教育
by Shoko Otake (Kobe Gakuin University) & Yu Kanazawa (Osaka University)
[訳] 大竹 翔子(神戸学院大学)& 金澤 佑(大阪大学)
下記「参加希望フォーム」にご回答いただいた方に、メールでアクセス方法をお送りいたします。
参加希望フォーム: https://forms.gle/gz7Lu4aZ8VUi8pf57
フォームへのご回答は例会開催の前日の5:00PMまでにお願いできますと幸いです。
ご回答いただきました情報に基づいて、Zoomミーティングルームへのリンクをお送りさせていただきます。
また、もし上記の締め切りを過ぎてご回答いただいた場合でも、追ってZoomミーティングルームへのリンクをお送りさせていただきますが、すぐに対応ができない場合もございますのでご了承ください。
発表内容詳細などについては次のウェブページをご参照ください。
https://let-kansai-fmt-sig.blogspot.com/2024/08/september-23-2024-meeting.html
(備考)
■ 第13次 基礎理論研究部会 第2回 研究会議(プロジェクトメンバーのみ)
◆日程: 2024年 8月 20日(火)10:30AM- (オンライン)
◆内容: プロジェクトミーティング
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■ 中高授業研究部会 9月例会
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日 時:9月8日(日)15:00-16:30 Zoomによるオンライン開催
内 容:
「英語教育における利他・ケアを考える」西本有逸(京都教育大)
コロナ禍で「利他」や「ケア」が注目されるようになりました。教育(実践)の世界においても潜んでいるのではないか、親和性があるのではないかと考えます。中島岳志は『思いがけず利他』(2021年 ミシマ社)の中で、「利他は自己を超えた力の働きによって動き出す。利他はオートマティカルなもの。利他はやって来るもの。利他は受け手によって起動する。そして、利他の根底には偶然性の問題がある。」と言います。私みたいな門外漢が無謀を承知のうえで利他とケアについて問題提起をします。
「英語教師がケアする必要性:言語学習に不安を抱える学習者に注目して」杉原颯太(京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程)
今日の英語教育は個々の学習者が「何ができるか」を明示する傾向にある(Can-Doリストの活用)。そして、個々の学習者が何ができ/できないのかを示すことは、学習が遅れた時に、より効率的な指導につながりうる(個別最適化された指導計画の作成)。このような教育は「キュア」要素が強いと言える。キュアとは、学習者の不足する部分を専門的な方法によって判別し、「理想状態」へと専門知を用いて強制的に変化させる営みである。しかし、教師によるキュアは多くの不足する部分や深刻な苦手意識を持つ学習者に対しては大量の不足点を提示する行為になりかねない。学習者は大量の改善点を提示されると、まるで人格否定され、改善に対して意欲的でなくなる可能性がある。学習者の中には少なからず深刻な学習不安や苦手意識、学習の遅れを抱える学習者が存在する。そこで、本発表はキュアに対立する「ケア」の視点を提示する。ケアとは、学習者のできることを尊重し、「理想状態」への移行を一時的に棚上げすることで、それぞれの学習者にとっての目標が達成されることを応援する営みである。ケアは、特に、単位習得の危機にある学習者や強い言語不安状態にある学習者に有効である。英語教師はキュアだけでなくケアもするべきだ。特に単位習得の危機にある学習者、言語学習に対して強い不安を抱える学習者に対応するため。そして、英語教育はキュアとケアのバランスを適切に保つことが重要である。
参加費:無料
要予約:下記問合せ先へ前日までにメールによる
問合せ先:西本有逸(yuitsuアットマークkyokyo-u.ac.jp)
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■ メソドロジー研究部会 2024年度 第2回研究会
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2024年10/19(土)20(日)に2024年度第2回研究会を広島RCC文化センターにて開催します。ハイブリッドでの開催になりますので,オンライン(Zoom)でもご参加いただけます。詳細は部会ホームページをご確認下さい。
https://mizumot.com/methodology/index.php/meeting
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■ 研究員・研究者・教員公募
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JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6
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■ 編集後記
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今年度こそイインチョー再任を妨げられるものと期待しておりましたが,親方に任期をいじられる程度...
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□ LET blog(旧メルマガ)のバックナンバーは、LET blog・アーカイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
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LET blog 委員会
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
森谷 祥子(フリーランス)
【中部支部】
伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
吉川 りさ(名古屋工業大学)
【関西支部】
神谷 健一(大阪工業大学)
今尾 康裕(大阪大学)
【九州・沖縄支部】
麻生 雄治(大分大学)
津田 晶子(中村学園大学)
【LET blog 編集責任者】
阪上 辰也 (広島修道大学)
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みなさん、こんにちは。
酷暑の中,全国研究大会にご参加くださったみなさま,ありがとうございました。
今月号の支部企画は、関西支部からの「中学高校授業研究部会の紹介」です。
それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。
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■ 第235号のもくじ
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■ 支部企画
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
■ 第13次 基礎理論研究部会 第3回研究例会
■ 中高授業研究部会 9月例会
■ メソドロジー研究部会 2024年度 第2回研究会
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■ 研究員・研究者・教員公募
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■ 編集後記
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【LET blog 第235号】(続き)
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【LET blog 第235号】
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■ 支部企画
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□ 関西支部:「中学高校授業研究部会の紹介」
(西本有逸、京都教育大学)
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教育の根幹は「自由と創造」にあると考えております。より具体的には「良心の自由と意味や価値の創造」です。英語教員のコナトゥス(力・力能・自己保存の力――スピノザ哲学の用語)を涵養するのは、未来社会に対処するためだけの教育論ではありません。教育という営みが資質能力論やグローバル化社会やVUCA時代の処方箋に堕してはいけないのです。中高授業研究部会は一介の教員による平凡でも問題意識の高い実践が意味や価値の創造につながることを目指しています。毎回、「明日からの授業にやる気が高まりました。」「例会のあとはいつも心が温かくなります。」という感想を参会者からいただいております。例会は年4〜5回ほど第2日曜日の午後にZOOMで開いています。どうか、気軽にお申し込みくださいませ。以下に過去の例会プログラムを記します。
2023年7月9日
「音声指導:先生の「声」は生徒にとどいているか?」西本有逸(京都教育大学)
「中高教科書の指導の中に音声指導をどのように定位させるか:ICTを有効活用して」
安木真一(京都外国語大学)
2023年10月8日
「探究の基礎基本:認識論的問いと存在論的問い」西本有逸(京都教育大学)
「教師の発問で生徒が学ぶ:わかる授業・わからない授業」
鷲見俊幸(岐阜県立加納高校)
2023年12月10日
「英語教育にもっとパトロゴス(pathologos)を!」西本有逸(京都教育大学)
「言語芸術を題材に「美しい」と感じる人のこころに迫る」
櫃割仁平(京都大学大学院教育学研究科博士後期課程)
2024年3月10日
「今春より教壇に立つ中高新採教員の不安・疑問に回答し、応援するセミナー」
田代千紫季(京都教育大学教職大学院)
林 寛人(京都教育大学教職大学院)
2024年6月2日
「いつからでも遅くはない授業改善のポイント」西本有逸(京都教育大学)
「授業改善に向けて第一歩を踏み出しましょう!:より良い授業と評価をめざして」
戸田行彦(京都外国語大学)
2024年9月8日
「英語教育における利他・ケアを考える」西本有逸(京都教育大学)
「英語教師がケアする必要性:言語学習に不安を抱える学習者に注目して」
杉原颯太(京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程)
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
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■ 第13次 基礎理論研究部会 第3回研究例会
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(For information in English, please click on the link below: https://let-kansai-fmt-sig.blogspot.jp)
日 時:2024年9月23日(月)例会:1:30PM-4:30PM
*時間厳守でお願い致します。
会 場:Zoom
参加費:無料
内容:
Presentation #1 (in Japanese)
英語検定試験、英語入試および生成AIのリーディングテキストの統語的比較
[Translation] Syntactic Comparison between Reading Passages from English Proficiency Tests and AI-generated Texts
by 黒川 智史(名古屋大学)& サラングル マエリース(目白大学)
[Translation] Satoshi Kurokawa (Nagoya University) & Maëlys Salingre (Mejiro University)
Presentation #2 (in English)
Enhancing English Instruction and Experimentation Using Psytoolkit
[訳] オンライン実験プラットフォームPsytoolkitを活用した英語教育
by Shoko Otake (Kobe Gakuin University) & Yu Kanazawa (Osaka University)
[訳] 大竹 翔子(神戸学院大学)& 金澤 佑(大阪大学)
下記「参加希望フォーム」にご回答いただいた方に、メールでアクセス方法をお送りいたします。
参加希望フォーム: https://forms.gle/gz7Lu4aZ8VUi8pf57
フォームへのご回答は例会開催の前日の5:00PMまでにお願いできますと幸いです。
ご回答いただきました情報に基づいて、Zoomミーティングルームへのリンクをお送りさせていただきます。
また、もし上記の締め切りを過ぎてご回答いただいた場合でも、追ってZoomミーティングルームへのリンクをお送りさせていただきますが、すぐに対応ができない場合もございますのでご了承ください。
発表内容詳細などについては次のウェブページをご参照ください。
https://let-kansai-fmt-sig.blogspot.com/2024/08/september-23-2024-meeting.html
(備考)
■ 第13次 基礎理論研究部会 第2回 研究会議(プロジェクトメンバーのみ)
◆日程: 2024年 8月 20日(火)10:30AM- (オンライン)
◆内容: プロジェクトミーティング
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■ 中高授業研究部会 9月例会
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日 時:9月8日(日)15:00-16:30 Zoomによるオンライン開催
内 容:
「英語教育における利他・ケアを考える」西本有逸(京都教育大)
コロナ禍で「利他」や「ケア」が注目されるようになりました。教育(実践)の世界においても潜んでいるのではないか、親和性があるのではないかと考えます。中島岳志は『思いがけず利他』(2021年 ミシマ社)の中で、「利他は自己を超えた力の働きによって動き出す。利他はオートマティカルなもの。利他はやって来るもの。利他は受け手によって起動する。そして、利他の根底には偶然性の問題がある。」と言います。私みたいな門外漢が無謀を承知のうえで利他とケアについて問題提起をします。
「英語教師がケアする必要性:言語学習に不安を抱える学習者に注目して」杉原颯太(京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程)
今日の英語教育は個々の学習者が「何ができるか」を明示する傾向にある(Can-Doリストの活用)。そして、個々の学習者が何ができ/できないのかを示すことは、学習が遅れた時に、より効率的な指導につながりうる(個別最適化された指導計画の作成)。このような教育は「キュア」要素が強いと言える。キュアとは、学習者の不足する部分を専門的な方法によって判別し、「理想状態」へと専門知を用いて強制的に変化させる営みである。しかし、教師によるキュアは多くの不足する部分や深刻な苦手意識を持つ学習者に対しては大量の不足点を提示する行為になりかねない。学習者は大量の改善点を提示されると、まるで人格否定され、改善に対して意欲的でなくなる可能性がある。学習者の中には少なからず深刻な学習不安や苦手意識、学習の遅れを抱える学習者が存在する。そこで、本発表はキュアに対立する「ケア」の視点を提示する。ケアとは、学習者のできることを尊重し、「理想状態」への移行を一時的に棚上げすることで、それぞれの学習者にとっての目標が達成されることを応援する営みである。ケアは、特に、単位習得の危機にある学習者や強い言語不安状態にある学習者に有効である。英語教師はキュアだけでなくケアもするべきだ。特に単位習得の危機にある学習者、言語学習に対して強い不安を抱える学習者に対応するため。そして、英語教育はキュアとケアのバランスを適切に保つことが重要である。
参加費:無料
要予約:下記問合せ先へ前日までにメールによる
問合せ先:西本有逸(yuitsuアットマークkyokyo-u.ac.jp)
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2024年10/19(土)20(日)に2024年度第2回研究会を広島RCC文化センターにて開催します。ハイブリッドでの開催になりますので,オンライン(Zoom)でもご参加いただけます。詳細は部会ホームページをご確認下さい。
https://mizumot.com/methodology/index.php/meeting
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■ 研究員・研究者・教員公募
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JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6
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■ 編集後記
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伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
吉川 りさ(名古屋工業大学)
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神谷 健一(大阪工業大学)
今尾 康裕(大阪大学)
【九州・沖縄支部】
麻生 雄治(大分大学)
津田 晶子(中村学園大学)
【LET blog 編集責任者】
阪上 辰也 (広島修道大学)