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【LETメールマガジン 第92号】 (2012年09月13日)
カテゴリー: LET Blog Archives
投稿者: 名ばかり編集長
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■2012年9月13日配信□■□■□■□■□■□■□■
【LETメールマガジン 第92号】
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
9月になり夏の暑さも峠を越し、秋の気配を感じるように
なりました。2学期もはじまり、また、大学では後期の
準備に、みなさまお忙しくされているのではないでしょうか?
今月号のメルマガをお届けします。お楽しみ下さい。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 第92号のもくじ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ No. 57 支部企画 九州・沖縄支部
━━━━━━━━━━━━━━━
リーディング・アイランド 九州沖縄プロジェクト:
インタラクティブな読書コミュニティの開発研究
水野 邦太郎(福岡県立大学)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ The Treasure Hunt Club No. 85
━━━━━━━━━━━━━━━
September 2012 Treasure Hunt
MOOCs
Marcel Van Amelsvoort
神奈川県立国際言語文化アカデミア
Kanagawa Prefectural Institute of Language and
Culture Studies
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究大会情報
□ 関東支部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究部会情報
□ 関東支部
□ 関西支部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ お知らせ
□ 外国語教育メディア学会 (LET) 第52回全国研究大会
□ 第34回全国中学高校教員による英語弁論大会・応募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
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■□■2012年9月13日配信□■□■□■□■□■□■□■
【LETメールマガジン 第92号】
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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■ No. 57 支部企画 九州・沖縄支部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
リーディング・アイランド 九州沖縄プロジェクト:
インタラクティブな読書コミュニティの開発研究
水野 邦太郎(福岡県立大学)
「リーディング・アイランド 九州沖縄プロジェクト ~
インタラクティブな読書コミュニティの開発研究 ~」と
いうテーマで、2010年度~2011年度の外国語教育メディ
ア学会(LET)九州・沖縄支部プロジェクトの助成を受けた。
共同研究チームは、東矢光代(琉球大学)、川北直子(
宮崎県立看護大学)、西納春雄(同志社大学)、および
水野である。
学習者が自らのレベルと興味に照らし合わせて読む洋書
を選択し読書を進めていく多読授業は、Reading for
pleasure の考え方に基づき、それをさらに酒井・神田(
2005)が「100万語を読む」という1つの指標を提示した
ことで、日本の英語教育において1つのブームとなった。
しかし一口に「多読の授業」といっても、洋書の取り入
れ方、教室内外でのタスクなど、実際の授業の中身は多
種多様であり、小林・川内・深谷・佐藤・谷(2010)が強
調するように、各教員が自分の学生にあった多読授業「
プラスα」を模索し実践していくことが必要である。
そのような中で本プロジェクトがデザインした多読授業
は、「プラスα」としてInteractive Reading Community
(IRC)という「インタラクティブな読書コミュニティ」を
インターネット上に構築していく点に特徴がある。プロ
ジェクトIRCに参加する大学の学生は、自分が読んだ本に
対するReaction Report (RR)を執筆してIRCに投稿する。
そして、RR を大学を超えて互いに読み合い語り合う(コ
メントを書き合う)。これらの実践は社会文化的アプロー
チ(Wertsch, 1991, 1998)を基盤としたものであり、その
ようなインターネットを利用したインタラクティブな読
書環境づくりの教育的効果を調査し、その教育的価値を
考察するため、以下の2つの研究課題を本プロジェクトで
は研究計画書に掲げた。
① 「他者」と関わる読書環境づくりが、学生たちの読
みの質や読書の動機にどのような影響を及ぼすかについ
て調査研究を行う。
② オンラインだからこそできる交流が、教室内のみの
多読授業とどのように異なる効果をもたらすかを検証す
る。
2011年度後期には研究チームメンバーを中心に、5つの大
学(福岡県立大学、琉球大学、宮崎県立看護大学、同志
社大学、上智大学)においてIRC を利用した実践を行なっ
た。そして合計434名の学生に対し92項目(内91項目が4
件法)からなるアンケート調査を実施し、分析・考察を
行った。
ここではすべての項目についての結果を紹介することは
できないが、①については「教室とIRCで『本を紹介する』
ので、読んだことがない人にわかりやすく説明できるよ
う、ストーリーの流れやポイントを意識しながら洋書を
読むようになった」の項目で、肯定が98%と極めて高い
結果を得た。このことから、教室活動およびIRCに組み込
まれた「他者」の存在が一人ひとりを本と真剣に向き合
わせ、英文を丁寧に読む原動力につながったことがわか
る。
また②については「一冊の本に対して投稿されているい
ろいろなReaction Report (RR)を読むと、読み方は十人
十色であることを実感した」の項目に対して、95.9%が肯
定で答えた。IRCにはこれまで投稿された他者の様々な
RR が蓄積されており、その蓄積がコンピュータ・ネット
ワークを介して分かち持たれることで、学生一人ひとり
の学び(洋書との出会いと対話)が豊かになったことを、
この結果は物語っている。これらの結果は参加した5大学
に共通して見られた結果であり、IRCを利用した多読授業
の効果を示したものと推察できる。
一方で、大学特に英語レベルなどの学習者の特性により、
実践する上で留意すべき点も浮き彫りになった。例えば、
RRを書くことは時間と労力がかかるため、RRを書くこと
の負担が読書量の低下を招くことがないように、読むこ
とと書くことのバランスをいかに上手にとりながらプロ
ジェクトIRCへの参加を支援していけるかが今後の大きな
課題となった。また全体の結論として、IRC をより使い
やすくするには、システムの改善が必要であることがわ
かった。
研究のより詳細な報告は『LET Kyushu-Okinawa
BULLETIN』第13号に投稿する予定である。九州・沖縄支
部の関係者の方々には、大変お世話になり有難うござい
ました。今後ともよろしくお願い致します。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ The Treasure Hunt Club No. 85
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
August 2012 Treasure Hunt
MOOCs
Marcel Van Amelsvoort
神奈川県立国際言語文化アカデミア
Kanagawa Prefectural Institute of Language and
Culture Studies
MOOCs, or Massive Open Online Courses are getting
really big. And by big I mean both popular and
famous. They are courses offered for free from
famous universities such as Stanford University,
Duke University, and the University of Edinburgh.
For people in Japan with an interest in studying
at the university level in English MOOCs represent
an exciting opportunity. In the past, university
courses have been available via iTunesU or YouTube,
or some combination of the two, but these new
MOOCs are a much more course-like experience. From
a dedicated website, you enroll, watch videos,
take tests, post comments on discussion boards,
and exchange assignments. There is even a
completion certificate available if you complete
everything successfully. There are several sites
through which you can now access these courses and
for the time being, they are completely free. As I
said, they are also popular, and enrollments of 60
or 70 thousand students are common in a single
course!
First up is Udacity. At present it only offers 14
courses, and most of them are computer-related.
But they are growing, with new courses being added
regularly. http://www.udacity.com/
Next is Edx produced by Harvard, MIT and Berkeley.
There are only 6 courses here at the moment, but
as with Udacity, plans are to have many more in
the future. Science and computer science courses
are best represented. https://www.edx.org/
At the moment, the best collection of courses can
be found at Coursera. They presently list 132
courses, though not all courses are available all
the time. Some have already started, some have
finished, and some have not yet had a scheduled
date announced. Courses run for between 5 and 10
weeks usually at scheduled times. You can sign up
anytime for courses being offered as far ahead as
next spring. They also have a wider selection of
courses, including Greek Mythology, World Music,
and various history courses.
https://www.coursera.org/
These courses are suitable for educators trying to
keep their own English skills sharp and university
students who would like to try out some post-
secondary education in English. An amazing number
of people from a huge variety of countries are
presently taking advantage of the free learning
these MOOCs are providing.
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究大会情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関東支部
━━━━━━━━━━━━━━━
LET関東支部 第129回(2012年度)研究大会「授業よろず
相談」のご相談・ご質問 受付◆
関東支部第129回研究大会の主な催しとして、 「授業よ
ろず相談 ─小学校から大学まで─」を行います。それぞ
れの校種から経験豊富な「回答者」が登壇し、フロアの
皆さんと、日々の英語(外国語)の授業の中で、困って
いること、解決したいこと、または、授業をさらに充実
したものにする工夫など、情報の共有、交換をしたいと
思っています。是非、皆様のご質問・ご意見を事前にお
寄せください。
質問例:
もっと声を出させたい
教科書を活用したアクティビティーの幅を広げたい
もっと読ませたい
ICTを活用するように言われるが、何をどう使えばよいの
かわからない
お名前(ご所属)、ご相談内容を下記メールアドレスま
でお送りください。
let.kanto.soudan@gmail.com
(匿名を希望される方は、メールに「匿名希望」とお書
きください。)
期日:2012年10月27日(土)
会場:東洋学園大学本郷キャンパス
(http://www.tyg.jp/)
プログラム案:
9:30~ 受付
10:00~11:40 公募プロジェクト成果報告・研究発表・
実践報告
11:40~13:00 昼食・賛助会員展示
13:00~13:10 開会式
13:15~14:55 研究発表・実践報告
15:00~16:30 授業よろず相談 ─小学校から大学まで─
16:30~16:45 閉会のことば
問い合わせ先:LET関東支部事務局
E-mail: kanto-office@j-let.org
研究発表・実践報告の受付は8月31日(金)で終了しまし
た。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究部会情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関東支部
━━━━━━━━━━━━━━━
■ 音声・映像研究研修部会
第1回研究会開催のお知らせ
日時:9月8日(土)14:30~16:00
会場:早稲田大学(LET関東支部運営委員会の前に、運営
委員会と同じ会議室で開催致します。会場が決定次第、
再告知させていただきます。)
講師:小野雄一先生(筑波大学)
テーマ:「デジタルストーリーテリングにおける映像と音声に関する考察」
概要:研究会に先立ち、小野先生よりお送り戴いた要旨
をご参照ください。
「デジタルストーリーテリングによる映像制作活動は、
学習者にとって自分の製作過程および作品を振り返るきっ
かけを与える。この活動は人前で話すことに不安を感じ
ている学生により好まれている傾向がみられる。本発表
では、製作過程の映像・音声の変化の様子や学習者不安
との関係などを中心に、実際の授業で製作された映像お
よび相互評価のデータを分析する。」
飛田ルミ (足利工業大学)
木村美由紀(東京慈恵会医科大学)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関西支部
━━━━━━━━━━━━━━━
■ 電子語学教材開発研究部会 第2回研究会
日時: 2012年9月16日(日) 12:20~13:50
場所: キャンパスプラザ京都
内容: 講演 清原文代先生(大阪府立大学)「PDF外国語教材で紙とデジタル一石二鳥」
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=141
■ メソドロジー研究部会 第2回研究会
(言語テスティング・第二言語習得合同勉強会との共催)
日時: 11月10日(土)13:00?17:00
場所: 流通科学大学東京オフィス(サピアタワー9F,新幹線日本橋口徒歩1分)
内容: 発表者などの詳細は9月中に決定します。
参加申込締切:11/6(火)23:59
入館手続きが厳しいため,ご参加希望の方にはお申し込みいただく必要があります。お手数ですが以下から登録をお願いいたします。
http://bit.ly/PKf0O8
定員に達したため、参加申込を締め切らせて頂きました。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ お知らせ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 外国語教育メディア学会 (LET) 第52回全国研究大会
━━━━━━━━━━━━━━━
■ 「発表要項」頒布開始のご案内
大会期間中,会場で販売した「発表要項集」の頒布を開
始しました。入手ご希望の方は実費にて事務局よりお分
けしますので,「発表要項集購入希望」というタイトル
で let2012kobe@gmail.com までメールでお問い合わせく
ださい。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 第34回全国中学高校教員による英語弁論大会・応募
━━━━━━━━━━━━━━━
この大会は中学高校の現職教員に実力開示と競技参加へ
の機会を提供することで、教育現場での英語教育の向上
に寄与することを目的とします。 「異文化理解」、「英
語教育」、「世界・アジアの中の日本」、「教育と社会」
などの分野から自由にテーマを設定し、7分程度のスピー
チをしていただきます。
大会日時:11月18日(日)13:00~
応募締切:9月28日(金)
開催場所:桜美林大学四谷キャンパス地下ホール(国際教育振興会・桜美林大学ビル)
詳細:http://www.nichibei.ac.jp/news_archive/pdf/En_speech2012_program.pdf
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
公募情報を以下のサイトにまとめました。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=9&blogid=1
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
iPhone 5がでましたね。iOS 6も間もなく。実りの秋です。
諸事情によりメルマガ発行が遅れてしまいました。
申し訳ございません。
─────────────────────────
□メルマガ・バックナンバーは、LETメールマガジン・アー
カイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
─────────────────────────
☆メルマガ退会・アドレス変更は、以下URLにてお願いい
たします。
http://www.j-let.org/→「LETメールマガジン」
→「ご案内」
─────────────────────────
─────
LETメルマガ委員
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
【中部支部】
小栗成子(中部大学) 犬塚 章夫(愛知県刈谷市立小垣
江小学校)
【関西支部】
深田將揮(畿央大学) 佐々木 顕彦(関西学院
中学部)
【九州・沖縄支部】
田口 純(筑紫女学園大学) 古村 由美子(九州大学)
編集責任者
【本部メールマガジン】 住 政二郎 (流通科学大学)
■□■2012年9月13日配信□■□■□■□■□■□■□■
【LETメールマガジン 第92号】
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9月になり夏の暑さも峠を越し、秋の気配を感じるように
なりました。2学期もはじまり、また、大学では後期の
準備に、みなさまお忙しくされているのではないでしょうか?
今月号のメルマガをお届けします。お楽しみ下さい。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 第92号のもくじ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ No. 57 支部企画 九州・沖縄支部
━━━━━━━━━━━━━━━
リーディング・アイランド 九州沖縄プロジェクト:
インタラクティブな読書コミュニティの開発研究
水野 邦太郎(福岡県立大学)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ The Treasure Hunt Club No. 85
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September 2012 Treasure Hunt
MOOCs
Marcel Van Amelsvoort
神奈川県立国際言語文化アカデミア
Kanagawa Prefectural Institute of Language and
Culture Studies
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究大会情報
□ 関東支部
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■ 支部研究部会情報
□ 関東支部
□ 関西支部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ お知らせ
□ 外国語教育メディア学会 (LET) 第52回全国研究大会
□ 第34回全国中学高校教員による英語弁論大会・応募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■□■2012年9月13日配信□■□■□■□■□■□■□■
【LETメールマガジン 第92号】
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■ No. 57 支部企画 九州・沖縄支部
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リーディング・アイランド 九州沖縄プロジェクト:
インタラクティブな読書コミュニティの開発研究
水野 邦太郎(福岡県立大学)
「リーディング・アイランド 九州沖縄プロジェクト ~
インタラクティブな読書コミュニティの開発研究 ~」と
いうテーマで、2010年度~2011年度の外国語教育メディ
ア学会(LET)九州・沖縄支部プロジェクトの助成を受けた。
共同研究チームは、東矢光代(琉球大学)、川北直子(
宮崎県立看護大学)、西納春雄(同志社大学)、および
水野である。
学習者が自らのレベルと興味に照らし合わせて読む洋書
を選択し読書を進めていく多読授業は、Reading for
pleasure の考え方に基づき、それをさらに酒井・神田(
2005)が「100万語を読む」という1つの指標を提示した
ことで、日本の英語教育において1つのブームとなった。
しかし一口に「多読の授業」といっても、洋書の取り入
れ方、教室内外でのタスクなど、実際の授業の中身は多
種多様であり、小林・川内・深谷・佐藤・谷(2010)が強
調するように、各教員が自分の学生にあった多読授業「
プラスα」を模索し実践していくことが必要である。
そのような中で本プロジェクトがデザインした多読授業
は、「プラスα」としてInteractive Reading Community
(IRC)という「インタラクティブな読書コミュニティ」を
インターネット上に構築していく点に特徴がある。プロ
ジェクトIRCに参加する大学の学生は、自分が読んだ本に
対するReaction Report (RR)を執筆してIRCに投稿する。
そして、RR を大学を超えて互いに読み合い語り合う(コ
メントを書き合う)。これらの実践は社会文化的アプロー
チ(Wertsch, 1991, 1998)を基盤としたものであり、その
ようなインターネットを利用したインタラクティブな読
書環境づくりの教育的効果を調査し、その教育的価値を
考察するため、以下の2つの研究課題を本プロジェクトで
は研究計画書に掲げた。
① 「他者」と関わる読書環境づくりが、学生たちの読
みの質や読書の動機にどのような影響を及ぼすかについ
て調査研究を行う。
② オンラインだからこそできる交流が、教室内のみの
多読授業とどのように異なる効果をもたらすかを検証す
る。
2011年度後期には研究チームメンバーを中心に、5つの大
学(福岡県立大学、琉球大学、宮崎県立看護大学、同志
社大学、上智大学)においてIRC を利用した実践を行なっ
た。そして合計434名の学生に対し92項目(内91項目が4
件法)からなるアンケート調査を実施し、分析・考察を
行った。
ここではすべての項目についての結果を紹介することは
できないが、①については「教室とIRCで『本を紹介する』
ので、読んだことがない人にわかりやすく説明できるよ
う、ストーリーの流れやポイントを意識しながら洋書を
読むようになった」の項目で、肯定が98%と極めて高い
結果を得た。このことから、教室活動およびIRCに組み込
まれた「他者」の存在が一人ひとりを本と真剣に向き合
わせ、英文を丁寧に読む原動力につながったことがわか
る。
また②については「一冊の本に対して投稿されているい
ろいろなReaction Report (RR)を読むと、読み方は十人
十色であることを実感した」の項目に対して、95.9%が肯
定で答えた。IRCにはこれまで投稿された他者の様々な
RR が蓄積されており、その蓄積がコンピュータ・ネット
ワークを介して分かち持たれることで、学生一人ひとり
の学び(洋書との出会いと対話)が豊かになったことを、
この結果は物語っている。これらの結果は参加した5大学
に共通して見られた結果であり、IRCを利用した多読授業
の効果を示したものと推察できる。
一方で、大学特に英語レベルなどの学習者の特性により、
実践する上で留意すべき点も浮き彫りになった。例えば、
RRを書くことは時間と労力がかかるため、RRを書くこと
の負担が読書量の低下を招くことがないように、読むこ
とと書くことのバランスをいかに上手にとりながらプロ
ジェクトIRCへの参加を支援していけるかが今後の大きな
課題となった。また全体の結論として、IRC をより使い
やすくするには、システムの改善が必要であることがわ
かった。
研究のより詳細な報告は『LET Kyushu-Okinawa
BULLETIN』第13号に投稿する予定である。九州・沖縄支
部の関係者の方々には、大変お世話になり有難うござい
ました。今後ともよろしくお願い致します。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ The Treasure Hunt Club No. 85
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August 2012 Treasure Hunt
MOOCs
Marcel Van Amelsvoort
神奈川県立国際言語文化アカデミア
Kanagawa Prefectural Institute of Language and
Culture Studies
MOOCs, or Massive Open Online Courses are getting
really big. And by big I mean both popular and
famous. They are courses offered for free from
famous universities such as Stanford University,
Duke University, and the University of Edinburgh.
For people in Japan with an interest in studying
at the university level in English MOOCs represent
an exciting opportunity. In the past, university
courses have been available via iTunesU or YouTube,
or some combination of the two, but these new
MOOCs are a much more course-like experience. From
a dedicated website, you enroll, watch videos,
take tests, post comments on discussion boards,
and exchange assignments. There is even a
completion certificate available if you complete
everything successfully. There are several sites
through which you can now access these courses and
for the time being, they are completely free. As I
said, they are also popular, and enrollments of 60
or 70 thousand students are common in a single
course!
First up is Udacity. At present it only offers 14
courses, and most of them are computer-related.
But they are growing, with new courses being added
regularly. http://www.udacity.com/
Next is Edx produced by Harvard, MIT and Berkeley.
There are only 6 courses here at the moment, but
as with Udacity, plans are to have many more in
the future. Science and computer science courses
are best represented. https://www.edx.org/
At the moment, the best collection of courses can
be found at Coursera. They presently list 132
courses, though not all courses are available all
the time. Some have already started, some have
finished, and some have not yet had a scheduled
date announced. Courses run for between 5 and 10
weeks usually at scheduled times. You can sign up
anytime for courses being offered as far ahead as
next spring. They also have a wider selection of
courses, including Greek Mythology, World Music,
and various history courses.
https://www.coursera.org/
These courses are suitable for educators trying to
keep their own English skills sharp and university
students who would like to try out some post-
secondary education in English. An amazing number
of people from a huge variety of countries are
presently taking advantage of the free learning
these MOOCs are providing.
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究大会情報
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□ 関東支部
━━━━━━━━━━━━━━━
LET関東支部 第129回(2012年度)研究大会「授業よろず
相談」のご相談・ご質問 受付◆
関東支部第129回研究大会の主な催しとして、 「授業よ
ろず相談 ─小学校から大学まで─」を行います。それぞ
れの校種から経験豊富な「回答者」が登壇し、フロアの
皆さんと、日々の英語(外国語)の授業の中で、困って
いること、解決したいこと、または、授業をさらに充実
したものにする工夫など、情報の共有、交換をしたいと
思っています。是非、皆様のご質問・ご意見を事前にお
寄せください。
質問例:
もっと声を出させたい
教科書を活用したアクティビティーの幅を広げたい
もっと読ませたい
ICTを活用するように言われるが、何をどう使えばよいの
かわからない
お名前(ご所属)、ご相談内容を下記メールアドレスま
でお送りください。
let.kanto.soudan@gmail.com
(匿名を希望される方は、メールに「匿名希望」とお書
きください。)
期日:2012年10月27日(土)
会場:東洋学園大学本郷キャンパス
(http://www.tyg.jp/)
プログラム案:
9:30~ 受付
10:00~11:40 公募プロジェクト成果報告・研究発表・
実践報告
11:40~13:00 昼食・賛助会員展示
13:00~13:10 開会式
13:15~14:55 研究発表・実践報告
15:00~16:30 授業よろず相談 ─小学校から大学まで─
16:30~16:45 閉会のことば
問い合わせ先:LET関東支部事務局
E-mail: kanto-office@j-let.org
研究発表・実践報告の受付は8月31日(金)で終了しまし
た。
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■ 支部研究部会情報
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□ 関東支部
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■ 音声・映像研究研修部会
第1回研究会開催のお知らせ
日時:9月8日(土)14:30~16:00
会場:早稲田大学(LET関東支部運営委員会の前に、運営
委員会と同じ会議室で開催致します。会場が決定次第、
再告知させていただきます。)
講師:小野雄一先生(筑波大学)
テーマ:「デジタルストーリーテリングにおける映像と音声に関する考察」
概要:研究会に先立ち、小野先生よりお送り戴いた要旨
をご参照ください。
「デジタルストーリーテリングによる映像制作活動は、
学習者にとって自分の製作過程および作品を振り返るきっ
かけを与える。この活動は人前で話すことに不安を感じ
ている学生により好まれている傾向がみられる。本発表
では、製作過程の映像・音声の変化の様子や学習者不安
との関係などを中心に、実際の授業で製作された映像お
よび相互評価のデータを分析する。」
飛田ルミ (足利工業大学)
木村美由紀(東京慈恵会医科大学)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関西支部
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■ 電子語学教材開発研究部会 第2回研究会
日時: 2012年9月16日(日) 12:20~13:50
場所: キャンパスプラザ京都
内容: 講演 清原文代先生(大阪府立大学)「PDF外国語教材で紙とデジタル一石二鳥」
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=141
■ メソドロジー研究部会 第2回研究会
(言語テスティング・第二言語習得合同勉強会との共催)
日時: 11月10日(土)13:00?17:00
場所: 流通科学大学東京オフィス(サピアタワー9F,新幹線日本橋口徒歩1分)
内容: 発表者などの詳細は9月中に決定します。
参加申込締切:11/6(火)23:59
入館手続きが厳しいため,ご参加希望の方にはお申し込みいただく必要があります。お手数ですが以下から登録をお願いいたします。
http://bit.ly/PKf0O8
定員に達したため、参加申込を締め切らせて頂きました。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ お知らせ
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□ 外国語教育メディア学会 (LET) 第52回全国研究大会
━━━━━━━━━━━━━━━
■ 「発表要項」頒布開始のご案内
大会期間中,会場で販売した「発表要項集」の頒布を開
始しました。入手ご希望の方は実費にて事務局よりお分
けしますので,「発表要項集購入希望」というタイトル
で let2012kobe@gmail.com までメールでお問い合わせく
ださい。
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□ 第34回全国中学高校教員による英語弁論大会・応募
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この大会は中学高校の現職教員に実力開示と競技参加へ
の機会を提供することで、教育現場での英語教育の向上
に寄与することを目的とします。 「異文化理解」、「英
語教育」、「世界・アジアの中の日本」、「教育と社会」
などの分野から自由にテーマを設定し、7分程度のスピー
チをしていただきます。
大会日時:11月18日(日)13:00~
応募締切:9月28日(金)
開催場所:桜美林大学四谷キャンパス地下ホール(国際教育振興会・桜美林大学ビル)
詳細:http://www.nichibei.ac.jp/news_archive/pdf/En_speech2012_program.pdf
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■ 研究員・研究者・教員公募
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公募情報を以下のサイトにまとめました。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=9&blogid=1
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■編集後記
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iPhone 5がでましたね。iOS 6も間もなく。実りの秋です。
諸事情によりメルマガ発行が遅れてしまいました。
申し訳ございません。
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カイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
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☆メルマガ退会・アドレス変更は、以下URLにてお願いい
たします。
http://www.j-let.org/→「LETメールマガジン」
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LETメルマガ委員
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
【中部支部】
小栗成子(中部大学) 犬塚 章夫(愛知県刈谷市立小垣
江小学校)
【関西支部】
深田將揮(畿央大学) 佐々木 顕彦(関西学院
中学部)
【九州・沖縄支部】
田口 純(筑紫女学園大学) 古村 由美子(九州大学)
編集責任者
【本部メールマガジン】 住 政二郎 (流通科学大学)