Home > LET Blog Archives > 【LET blog 第240号】
【LET blog 第240号】 (2025年01月10日)
カテゴリー: LET Blog Archives
投稿者: つらい編集長つらい
【LET blog 第240号】
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みなさん、こんにちは。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今月号の支部企画は、九州・沖縄支部からの「内向き指向を打破する試み:学生の視野を広げる小さな一歩」です。
それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 第240号のもくじ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部企画
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究部会情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関西支部
■ 早期英語教育研究部会 2024年度 第5回例会
■ メソドロジー研究部会 2024年度 第3回研究会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【LET blog 第240号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1836#more
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【LET blog 第240号】
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部企画
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 九州・沖縄支部:「内向き指向を打破する試み:学生の視野を広げる小さな一歩」
(植田 正暢,北九州市立大学)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
北九州市立大学の中期計画にはTOEIC(R) L&Rテスト(以下、TOEIC)を指標とした項目があり、TOEICの結果に基づいて英語教育の成果を点検しています。私が所属する基盤教育センターひびきの分室(以下、ひびきの分室)があるひびきのキャンパスでも、近年では目標を達成できるようになりましたが、その一方で、英語を担当する教員の間では、TOEICでは測りきれない英語力の問題を感じていました。
2025年度より新カリキュラムに移行するにあたり、ひびきの分室では2023年より2年にわたり現行のカリキュラムを総ざらいしました。基盤教育センターは英語以外にも一般教養科目を提供しています。そこで、学生の学習習慣・スキル、異文化に対する態度などを調査しました。そこからTOEICでは測りきれない英語力の問題の一端が明らかになりました。調査結果によると、1年次と2年次との比較で学年が上がると、異文化に対する態度に関する項目の値が負の方向に変化していました。この項目には外国語の学習や異なる背景を持つ人に対する態度などが含まれます。また、一般教養科目を担当する教員から、学生は異文化に限らずに、身の回りのことに対しても関心を示さないという問題指摘がありました。
このような問題を踏まえて、ひびきの分室では現在、いくつかの取り組みを行い、英語教育ではグローバルな視野をもたせる試みをしています。その1つに、UniTalkという取り組みがあります。ひびきのキャンパスには中国や東南アジアの国々などいろいろな地域の学生が学んでいます。そこで昼休みに留学生に自国のことや自身の研究について話をしてもらっています。2022年度から始めたイベントで、最初の頃は聴きにくる学生がほとんどいませんでしたが、最近は少しずつではあるものの人数が増えています。
また、今年度の後期には私の授業でオンラインによる交流授業を試みました。インドネシアの大学と交流し、Zoomを使用した交流を3回と、Padletによる非同期の交流を行いました。履修登録者は22名でしたが、ほとんどの学生が海外旅行の経験すらない学生で、交流を行う前は不安に思う学生がほとんどを占めていました。そのため、交流の準備段階で、インドネシア出身の留学生を授業に招き、インドネシアについて話をしてもらいました。その後、Padletで簡単な自己紹介のメッセージを書き込んでやり取りする経験を経てからZoomによるオンライン交流を実施しました。初回は学生たちにBreakoutで自由に話をしてもらいました。交流前にインドネシア語による簡単なあいさつを学んでいたため、インドネシア語を話したら喜ばれたことや、インドネシアの学生が日本について高い関心を持っていることが印象に残ったようでした。オンライン交流の開始直後は、思うように話せない学生が多く、沈黙の時間もありましたが、学生たちはそれでもなんとかコミュニケーションをとろうと努力し、時間の終わりには日頃の英語の授業では見られないよう笑顔が教室中に広がりました。2回目は自国のことや大学のことに関する紹介、最後は大学で学んでいることに関する発表を行いました。課題は多くありますが、学生にとっては得るものが多かったようで、初の試みとしてはよかったのではないかと思っています。この授業は1月いっぱいまで続く予定で、最後に学内の留学生と小グループで話をしてもらい、異文化理解や多文化共生社会について考えてもらう予定です。この試みが学生の内向き指向にどの程度の影響を与えるのかは皆目見当がつきませんが、成果を共有する機会があればと思います。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究部会情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関西支部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 早期英語教育研究部会 2024年度 第5回例会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日 時: 2025年2月1日(土)13:00~17:00
場 所:
1) 大阪市立大学文化交流センター小セミナー室 (大阪駅前第2ビル6階)
https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#umeda
2) ZOOM(ZOOM参加のURLはメールにてお知らせ致します)
※初めての方は、下記の問合せ先までご一報ください。
内 容:早期英語教育に関する概論書の輪読および発表
1.文献輪読
Cognitive and Language Development Children, John Oates and Andrew Grayson (2004)
□ Chapter 5 Executive functions in childhood: development and disorder (Claire Hughes, Andrew Graham and Andrew Grayson)*
担当:石田雅子先生(京都朝鮮初級学校、龍谷大学)
□ Chapter 6 Understanding minds (Emma Flynn)
担当:竹田里香(関西大学)
* 前回の例会での輪読章のお知らせにChapter 5となっておりましたが、正しくはChapter 4 の The development of children's understanding of grammar でした。
よって、Chapter 5 は 2 月の例会になります。
2. ミニ講義 「役立つ脳教室」
担当:井狩幸男先生 (大阪公立大学)
お問合せ
事務局 竹田里香
eeesiglet@gmail.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ メソドロジー研究部会 2024年度 第3回研究会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2025年3/8(土)に2024年度第3回研究会を北海学園大学(7号館D31教室)にて開催します。ハイブリッドでの開催になりますのでオンライン(Zoom)でもご参加いただけます。プログラムや参加申込み方法は部会ホームページにてご確認ください。
https://mizumot.com/methodology/index.php/meeting
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつまでこの場で「本年もよろしくお願いします」と書けばいいのか...。(10年目)
─────────────────────────
□ LET blog(旧メルマガ)のバックナンバーは、LET blog・アーカイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
─────────────────────────
LET blog 委員会
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
森谷 祥子(フリーランス)
【中部支部】
伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
吉川 りさ(名古屋工業大学)
【関西支部】
神谷 健一(大阪工業大学)
今尾 康裕(大阪大学)
【九州・沖縄支部】
麻生 雄治(大分大学)
津田 晶子(中村学園大学)
【LET blog 編集責任者】
阪上 辰也 (広島修道大学)
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みなさん、こんにちは。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今月号の支部企画は、九州・沖縄支部からの「内向き指向を打破する試み:学生の視野を広げる小さな一歩」です。
それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 第240号のもくじ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部企画
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究部会情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関西支部
■ 早期英語教育研究部会 2024年度 第5回例会
■ メソドロジー研究部会 2024年度 第3回研究会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【LET blog 第240号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1836#more
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【LET blog 第240号】
___/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部企画
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 九州・沖縄支部:「内向き指向を打破する試み:学生の視野を広げる小さな一歩」
(植田 正暢,北九州市立大学)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
北九州市立大学の中期計画にはTOEIC(R) L&Rテスト(以下、TOEIC)を指標とした項目があり、TOEICの結果に基づいて英語教育の成果を点検しています。私が所属する基盤教育センターひびきの分室(以下、ひびきの分室)があるひびきのキャンパスでも、近年では目標を達成できるようになりましたが、その一方で、英語を担当する教員の間では、TOEICでは測りきれない英語力の問題を感じていました。
2025年度より新カリキュラムに移行するにあたり、ひびきの分室では2023年より2年にわたり現行のカリキュラムを総ざらいしました。基盤教育センターは英語以外にも一般教養科目を提供しています。そこで、学生の学習習慣・スキル、異文化に対する態度などを調査しました。そこからTOEICでは測りきれない英語力の問題の一端が明らかになりました。調査結果によると、1年次と2年次との比較で学年が上がると、異文化に対する態度に関する項目の値が負の方向に変化していました。この項目には外国語の学習や異なる背景を持つ人に対する態度などが含まれます。また、一般教養科目を担当する教員から、学生は異文化に限らずに、身の回りのことに対しても関心を示さないという問題指摘がありました。
このような問題を踏まえて、ひびきの分室では現在、いくつかの取り組みを行い、英語教育ではグローバルな視野をもたせる試みをしています。その1つに、UniTalkという取り組みがあります。ひびきのキャンパスには中国や東南アジアの国々などいろいろな地域の学生が学んでいます。そこで昼休みに留学生に自国のことや自身の研究について話をしてもらっています。2022年度から始めたイベントで、最初の頃は聴きにくる学生がほとんどいませんでしたが、最近は少しずつではあるものの人数が増えています。
また、今年度の後期には私の授業でオンラインによる交流授業を試みました。インドネシアの大学と交流し、Zoomを使用した交流を3回と、Padletによる非同期の交流を行いました。履修登録者は22名でしたが、ほとんどの学生が海外旅行の経験すらない学生で、交流を行う前は不安に思う学生がほとんどを占めていました。そのため、交流の準備段階で、インドネシア出身の留学生を授業に招き、インドネシアについて話をしてもらいました。その後、Padletで簡単な自己紹介のメッセージを書き込んでやり取りする経験を経てからZoomによるオンライン交流を実施しました。初回は学生たちにBreakoutで自由に話をしてもらいました。交流前にインドネシア語による簡単なあいさつを学んでいたため、インドネシア語を話したら喜ばれたことや、インドネシアの学生が日本について高い関心を持っていることが印象に残ったようでした。オンライン交流の開始直後は、思うように話せない学生が多く、沈黙の時間もありましたが、学生たちはそれでもなんとかコミュニケーションをとろうと努力し、時間の終わりには日頃の英語の授業では見られないよう笑顔が教室中に広がりました。2回目は自国のことや大学のことに関する紹介、最後は大学で学んでいることに関する発表を行いました。課題は多くありますが、学生にとっては得るものが多かったようで、初の試みとしてはよかったのではないかと思っています。この授業は1月いっぱいまで続く予定で、最後に学内の留学生と小グループで話をしてもらい、異文化理解や多文化共生社会について考えてもらう予定です。この試みが学生の内向き指向にどの程度の影響を与えるのかは皆目見当がつきませんが、成果を共有する機会があればと思います。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 支部研究部会情報
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□ 関西支部
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 早期英語教育研究部会 2024年度 第5回例会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日 時: 2025年2月1日(土)13:00~17:00
場 所:
1) 大阪市立大学文化交流センター小セミナー室 (大阪駅前第2ビル6階)
https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#umeda
2) ZOOM(ZOOM参加のURLはメールにてお知らせ致します)
※初めての方は、下記の問合せ先までご一報ください。
内 容:早期英語教育に関する概論書の輪読および発表
1.文献輪読
Cognitive and Language Development Children, John Oates and Andrew Grayson (2004)
□ Chapter 5 Executive functions in childhood: development and disorder (Claire Hughes, Andrew Graham and Andrew Grayson)*
担当:石田雅子先生(京都朝鮮初級学校、龍谷大学)
□ Chapter 6 Understanding minds (Emma Flynn)
担当:竹田里香(関西大学)
* 前回の例会での輪読章のお知らせにChapter 5となっておりましたが、正しくはChapter 4 の The development of children's understanding of grammar でした。
よって、Chapter 5 は 2 月の例会になります。
2. ミニ講義 「役立つ脳教室」
担当:井狩幸男先生 (大阪公立大学)
お問合せ
事務局 竹田里香
eeesiglet@gmail.com
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ メソドロジー研究部会 2024年度 第3回研究会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2025年3/8(土)に2024年度第3回研究会を北海学園大学(7号館D31教室)にて開催します。ハイブリッドでの開催になりますのでオンライン(Zoom)でもご参加いただけます。プログラムや参加申込み方法は部会ホームページにてご確認ください。
https://mizumot.com/methodology/index.php/meeting
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつまでこの場で「本年もよろしくお願いします」と書けばいいのか...。(10年目)
─────────────────────────
□ LET blog(旧メルマガ)のバックナンバーは、LET blog・アーカイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
─────────────────────────
LET blog 委員会
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
森谷 祥子(フリーランス)
【中部支部】
伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
吉川 りさ(名古屋工業大学)
【関西支部】
神谷 健一(大阪工業大学)
今尾 康裕(大阪大学)
【九州・沖縄支部】
麻生 雄治(大分大学)
津田 晶子(中村学園大学)
【LET blog 編集責任者】
阪上 辰也 (広島修道大学)