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【LET blog 第198号】 (2021年07月10日)
カテゴリー: LET Blog Archives
投稿者: つらい編集長つらい
【LET blog 第198号】
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みなさん、こんにちは。
まず、7月に入り、日本各地で降り続いた記録的大雨により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
さて、今年度の全国研究大会までおよそ1ヶ月となりました。
事前参加登録が始まっておりますので、早めのお手続きをお願いいたします。
多くのご参加、お待ちしております。
今月号の支部企画は、中部支部からの「小学校外国語教育におけるデジタル教科書」です。
それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。
□■━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 第198号のもくじ
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■ 第60回全国研究大会のお知らせ
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■ 支部企画
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□ 中部支部:「小学校外国語教育におけるデジタル教科書」
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■ 支部研究大会情報
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□ 関西支部
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
■ 第11次 基礎理論研究部会 第11回 7月例会
■ 早期英語教育研究部会 2021 年度 第2回例会
□ 関東支部
■ 認知科学研究部会 情報交換会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 研究員・研究者・教員公募
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■ 編集後記
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【LET blog 第198号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1794#more
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【LET blog 第198号】
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■ 第60回全国研究大会について
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第60回全国研究大会を下記のとおり行います。
ライブ配信の期間:2021年8月20日(金)~22日(日)
オンディマンド配信の期間:2021年8月13日(金)~29日(日)
大会テーマ:外国語教育におけるユニバーサルデザインの現状とニーズ
大会はすべてオンラインで開催するため参加には事前登録が必要です(参加申込締切:7月31日)。
詳細は大会ウェブサイトをご確認ください。
https://www.j-let.org/let2021/
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■ 支部企画
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□ 中部支部:「小学校外国語教育におけるデジタル教科書」
(高橋美由紀,鈴鹿大学)
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令和元年12月に文部科学省から打ち出された「GIGAスクール構想」が今年度4月より「GIGAスクール元年」として学校内/外においてICTの本格的な利活用が開始されることとなりました。「GIGAスクール構想が目指す学びのDX ~1人1台端末・高速大容量ネットワークが広げる学びの可能性~」では、「端末を「文房具」としてフル活用した学校教育活動の展開」として、
1. 学習の基盤となる情報活用能力の育成
2. 動画や音声も活用し、児童生徒の興味を喚起、理解促進 情報の収集
3. 分析、まとめ・表現などによる探究的な学習の効果的な推進
4. 障害のある児童生徒の障害の特性に応じたきめ細かな指導・支援の充実など多様なニーズへの対応
5. 板書や採点・集計の効率化等を通じた学校の働き方改革
が挙げられ、具体的な活用法として「学習者用デジタル教科書(注1)の活用」や「様々なデジタル教材の活用」「学習履歴等を活用したきめ細かい指導の充実や学習の改善」が示されています。
これに先立って文部科学省は、「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン」(平成30年12月令和3年3月改訂)を公表しました。(5)外国語における学習者用デジタル教科書・学習者用デジタル教材の活用例では、中学校はありますが小学校外国語活動・外国語科の授業例は残念ながら記載されていません。
筆者が関わっているS市の小学校外国語活動・外国語科の授業ではデジタル教科書を活用した授業が行われています。英語を話すことが苦手な担任教師にとって、「指導者用のデジタル教科書」を活用することは、「ALTがいない授業ではALTの代わりとして音声指導に役立てることができる」と言われました。「指導者用のデジタル教科書」は、児童に「コミュニケーションの場面を示した動画」をみせて登場人物の話を聴いて理解させる活動やチャンツ・歌等練習、文字と音を関係づけたジングルの発音練習、リスニング問題を行う時等、「聞く活動」「話す活動」に活用されています。
バトラーは(2021)、デジタル絵本・物語本は「音韻認識・文字認識の向上およびストーリー理解に役立つとして関心を集めている。」とし、日本での英語のデジタル絵本・物語本を子どもに与える時、英語の音の蓄積が不十分な場合には、音韻認識の向上にどれだけ役立つかはわからない。ただ、絵本の内容によっては異文化への興味を養う効果があるかもしれない。」と述べています(バトラー2021:120)。
一方、「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン」では、以下のように「読む活動」で「学習者用デジタル教材」の活用が挙げられています。
「Ⅰ.英語を読む学習(音読) <授業における具体的な活用例>
○ 音読練習において,教師による発音練習の後に,学習者用デジタル教科書とネイティブ・スピーカー等が話す音声(学習者用デジタル教材)を組み合わせて使用することにより,音声を聞きながら本文を黙読したり,少し遅れて音読(シャドウイング)したりすることで,正確な音声に何回も触れる。また,個々の児童が自分のペースで音声を止めたり,同じ箇所を繰り返し聞いたりすることにより,音のつながりなどに留意しながら練習する。」
と言及されています。
小学校外国語科のデジタル教科書にも、音声を聞きながら文(文字)を読む活動として、児童がデジタル教科書と一緒に発話できるように、歌やチャンツでは、発話する文字を示して、その音声と同時に文字の色が変わる機能があります。また、「音声を聞きながら、文字を指で追いましょう」等の活動で、教科書に掲載されている文の一文一文に対して、「音声が流れる時にその文字の色が変化する」機能があります。「指導者用デジタル教科書」で一斉に行うよりも、児童が発話する文字を示しながら読む活動は「学習者用デジタル教科書」を活用するとより効果的だと思います。また、ある程度まとまった文を読むときには、個人差がでてきますが、個に対応できる点でもメリットがあると思います。
「GIGAスクール元年」である今年度「全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びを実現」に向けて「指導者用」だけでなく「学習者用」の「デジタル教科書」を活用した小学校外国語活動・外国語科の研究をさらに深めていきたいと思っています。
(注1)学習者用デジタル教科書(学校教育法第34条第2項に 規定する教材。紙の教科書と同一内容。児童生徒が 使用するものであり、指導者用デジタル教科書(教材)とは異なる)。
【引用文献】
文部科学省「GIGAスクール構想の実現について:文部科学省 (mext.go.jp)」
文部科学省「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン (mext.go.jp)」
バトラー後藤裕子(2021)『デジタルで変わる子どもたち-学習・言語能力の現在と未来』筑摩書房
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
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■ 第11次 基礎理論研究部会 第11回 7月例会
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日 時:2021年 7月 18日(日)例会:13:30-16:30
*プロジェクトメンバーの方は、10:30までにご参集下さい。
*時間厳守でお願い致します。
内 容:
1. 研究発表
「意味再生形式を活用したフォーミュラ知識調査の試み:親密度順位が頻度順位より高い項目に着目して」
担当:森下美和 先生(神戸学院大学)・金澤 佑 先生(関西学院大学))
2. 研究発表
「オンライン英語学習教材を使った自律学習に関するアンケート調査」
担当:多田さおり先生(追手門学院大学)・板垣静香 先生(関西学院大学)・森下美和 先生(神戸学院大学)
会 場:Zoom 利用によるオンライン開催の予定です。
下記「参加希望フォーム」にご回答いただいた方に、メールでアクセス方法をお送りいたします。
参加希望フォーム:https://forms.gle/Qkz2XbQarVGGDPDu6
詳 細:http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=74
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■ 早期英語教育研究部会 2021年度 第2回例会
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日 時: 2021年7月31日(土)13:00-17:30
会 場:
1. 大阪市立大学文化交流センター小セミナー室 (大阪駅前第2ビル6階)
https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#umeda
※検温、アルコール消毒、マスクの着用をお願い致します。
※場合により Web 開催のみとなる可能性もありますのでご了承下さい。
2. オンライン (ZOOM)
ご出席の場合は、下記の Google Form にて参加登録をお願い致します。
参加 URL およびパスワードは後程お知らせ致します。
※対面での定員を超えた場合はオンラインでの参加をお願いする場合があります。ご了承下さい。
https://forms.gle/rMdr1hCz6RcYw83s5
内 容:早期英語教育に関する概論書の輪読および発表
詳 細:http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=78
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□ 関東支部
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■ 認知科学研究部会 情報交換会
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テーマ:GIGA スクールから大学 ICT 活用教育へ
日 時:2021年7月26日(月) 18:30-20:00
場 所:Zoom 情報交換会
※関東支部HP:認知科学研究部会の項目(下記ウェブサイト)で詳細をご確認ください。
モデレーター:鬼頭 和也先生 (城西大学:LET関東支部事務局長)
髙橋 栄作先生(高崎経済大学:LET関東支部認知科学研究部会)
河内 健志先生(高崎経済大学:LET関東支部認知科学研究部会)
参加申し込みフォーム:
参加ご希望の方は、以下のURLより概要をご確認の上、参加申し込みフォームを送信してください。
参加申請締め切り:7月23日(金)
http://www.kanto.j-let.org/research-list/researchsect06/
※非会員の方もご参加いただけます。
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■ 研究員・研究者・教員公募
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JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6
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■ 編集後記
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モデルナ・アーム発現!
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□LET blog(旧メルマガ)のバックナンバーは、LET blog・アーカイブで閲覧できます。
http://j-let.org/~wordpress/index.php?catid=22&blogid=1
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☆更新案内のお知らせ停止・アドレス変更は、以下 URL にてお願いいたします。
http://www.j-let.org/→「LET メールマガジン」
→「ご案内」
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LET blog 委員会
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
森谷 祥子(東京大学大学院生)
【中部支部】
伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
吉川 りさ(名古屋工業大学)
【関西支部】
神谷 健一(大阪工業大学)
深田 將揮(神戸学院大学)
【九州・沖縄支部】
麻生 雄治(大分大学)
筒井 英一郎(北九州市立大学)
【LET blog 編集責任者】
阪上 辰也 (広島大学)
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みなさん、こんにちは。
まず、7月に入り、日本各地で降り続いた記録的大雨により被災された方々に、心よりお見舞い申し上げます。
さて、今年度の全国研究大会までおよそ1ヶ月となりました。
事前参加登録が始まっておりますので、早めのお手続きをお願いいたします。
多くのご参加、お待ちしております。
今月号の支部企画は、中部支部からの「小学校外国語教育におけるデジタル教科書」です。
それでは、今月号の blog をどうぞご覧ください。
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■ 第198号のもくじ
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■ 第60回全国研究大会のお知らせ
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■ 支部企画
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□ 中部支部:「小学校外国語教育におけるデジタル教科書」
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■ 支部研究大会情報
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□ 関西支部
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
■ 第11次 基礎理論研究部会 第11回 7月例会
■ 早期英語教育研究部会 2021 年度 第2回例会
□ 関東支部
■ 認知科学研究部会 情報交換会
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■ 研究員・研究者・教員公募
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■ 編集後記
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【LET blog 第198号】(続き)
http://j-let.org/~wordpress/index.php?itemid=1794#more
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【LET blog 第198号】
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■ 第60回全国研究大会について
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第60回全国研究大会を下記のとおり行います。
ライブ配信の期間:2021年8月20日(金)~22日(日)
オンディマンド配信の期間:2021年8月13日(金)~29日(日)
大会テーマ:外国語教育におけるユニバーサルデザインの現状とニーズ
大会はすべてオンラインで開催するため参加には事前登録が必要です(参加申込締切:7月31日)。
詳細は大会ウェブサイトをご確認ください。
https://www.j-let.org/let2021/
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■ 支部企画
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□ 中部支部:「小学校外国語教育におけるデジタル教科書」
(高橋美由紀,鈴鹿大学)
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令和元年12月に文部科学省から打ち出された「GIGAスクール構想」が今年度4月より「GIGAスクール元年」として学校内/外においてICTの本格的な利活用が開始されることとなりました。「GIGAスクール構想が目指す学びのDX ~1人1台端末・高速大容量ネットワークが広げる学びの可能性~」では、「端末を「文房具」としてフル活用した学校教育活動の展開」として、
1. 学習の基盤となる情報活用能力の育成
2. 動画や音声も活用し、児童生徒の興味を喚起、理解促進 情報の収集
3. 分析、まとめ・表現などによる探究的な学習の効果的な推進
4. 障害のある児童生徒の障害の特性に応じたきめ細かな指導・支援の充実など多様なニーズへの対応
5. 板書や採点・集計の効率化等を通じた学校の働き方改革
が挙げられ、具体的な活用法として「学習者用デジタル教科書(注1)の活用」や「様々なデジタル教材の活用」「学習履歴等を活用したきめ細かい指導の充実や学習の改善」が示されています。
これに先立って文部科学省は、「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン」(平成30年12月令和3年3月改訂)を公表しました。(5)外国語における学習者用デジタル教科書・学習者用デジタル教材の活用例では、中学校はありますが小学校外国語活動・外国語科の授業例は残念ながら記載されていません。
筆者が関わっているS市の小学校外国語活動・外国語科の授業ではデジタル教科書を活用した授業が行われています。英語を話すことが苦手な担任教師にとって、「指導者用のデジタル教科書」を活用することは、「ALTがいない授業ではALTの代わりとして音声指導に役立てることができる」と言われました。「指導者用のデジタル教科書」は、児童に「コミュニケーションの場面を示した動画」をみせて登場人物の話を聴いて理解させる活動やチャンツ・歌等練習、文字と音を関係づけたジングルの発音練習、リスニング問題を行う時等、「聞く活動」「話す活動」に活用されています。
バトラーは(2021)、デジタル絵本・物語本は「音韻認識・文字認識の向上およびストーリー理解に役立つとして関心を集めている。」とし、日本での英語のデジタル絵本・物語本を子どもに与える時、英語の音の蓄積が不十分な場合には、音韻認識の向上にどれだけ役立つかはわからない。ただ、絵本の内容によっては異文化への興味を養う効果があるかもしれない。」と述べています(バトラー2021:120)。
一方、「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン」では、以下のように「読む活動」で「学習者用デジタル教材」の活用が挙げられています。
「Ⅰ.英語を読む学習(音読) <授業における具体的な活用例>
○ 音読練習において,教師による発音練習の後に,学習者用デジタル教科書とネイティブ・スピーカー等が話す音声(学習者用デジタル教材)を組み合わせて使用することにより,音声を聞きながら本文を黙読したり,少し遅れて音読(シャドウイング)したりすることで,正確な音声に何回も触れる。また,個々の児童が自分のペースで音声を止めたり,同じ箇所を繰り返し聞いたりすることにより,音のつながりなどに留意しながら練習する。」
と言及されています。
小学校外国語科のデジタル教科書にも、音声を聞きながら文(文字)を読む活動として、児童がデジタル教科書と一緒に発話できるように、歌やチャンツでは、発話する文字を示して、その音声と同時に文字の色が変わる機能があります。また、「音声を聞きながら、文字を指で追いましょう」等の活動で、教科書に掲載されている文の一文一文に対して、「音声が流れる時にその文字の色が変化する」機能があります。「指導者用デジタル教科書」で一斉に行うよりも、児童が発話する文字を示しながら読む活動は「学習者用デジタル教科書」を活用するとより効果的だと思います。また、ある程度まとまった文を読むときには、個人差がでてきますが、個に対応できる点でもメリットがあると思います。
「GIGAスクール元年」である今年度「全ての子供たちの可能性を引き出す、個別最適な学びと、協働的な学びを実現」に向けて「指導者用」だけでなく「学習者用」の「デジタル教科書」を活用した小学校外国語活動・外国語科の研究をさらに深めていきたいと思っています。
(注1)学習者用デジタル教科書(学校教育法第34条第2項に 規定する教材。紙の教科書と同一内容。児童生徒が 使用するものであり、指導者用デジタル教科書(教材)とは異なる)。
【引用文献】
文部科学省「GIGAスクール構想の実現について:文部科学省 (mext.go.jp)」
文部科学省「学習者用デジタル教科書の効果的な活用の在り方等に関するガイドライン (mext.go.jp)」
バトラー後藤裕子(2021)『デジタルで変わる子どもたち-学習・言語能力の現在と未来』筑摩書房
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■ 支部研究部会情報
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□ 関西支部
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■ 第11次 基礎理論研究部会 第11回 7月例会
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日 時:2021年 7月 18日(日)例会:13:30-16:30
*プロジェクトメンバーの方は、10:30までにご参集下さい。
*時間厳守でお願い致します。
内 容:
1. 研究発表
「意味再生形式を活用したフォーミュラ知識調査の試み:親密度順位が頻度順位より高い項目に着目して」
担当:森下美和 先生(神戸学院大学)・金澤 佑 先生(関西学院大学))
2. 研究発表
「オンライン英語学習教材を使った自律学習に関するアンケート調査」
担当:多田さおり先生(追手門学院大学)・板垣静香 先生(関西学院大学)・森下美和 先生(神戸学院大学)
会 場:Zoom 利用によるオンライン開催の予定です。
下記「参加希望フォーム」にご回答いただいた方に、メールでアクセス方法をお送りいたします。
参加希望フォーム:https://forms.gle/Qkz2XbQarVGGDPDu6
詳 細:http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=74
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■ 早期英語教育研究部会 2021年度 第2回例会
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日 時: 2021年7月31日(土)13:00-17:30
会 場:
1. 大阪市立大学文化交流センター小セミナー室 (大阪駅前第2ビル6階)
https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/about/university/access#umeda
※検温、アルコール消毒、マスクの着用をお願い致します。
※場合により Web 開催のみとなる可能性もありますのでご了承下さい。
2. オンライン (ZOOM)
ご出席の場合は、下記の Google Form にて参加登録をお願い致します。
参加 URL およびパスワードは後程お知らせ致します。
※対面での定員を超えた場合はオンラインでの参加をお願いする場合があります。ご了承下さい。
https://forms.gle/rMdr1hCz6RcYw83s5
内 容:早期英語教育に関する概論書の輪読および発表
詳 細:http://www.let-kansai.org/htdocs/?page_id=78
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□ 関東支部
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■ 認知科学研究部会 情報交換会
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テーマ:GIGA スクールから大学 ICT 活用教育へ
日 時:2021年7月26日(月) 18:30-20:00
場 所:Zoom 情報交換会
※関東支部HP:認知科学研究部会の項目(下記ウェブサイト)で詳細をご確認ください。
モデレーター:鬼頭 和也先生 (城西大学:LET関東支部事務局長)
髙橋 栄作先生(高崎経済大学:LET関東支部認知科学研究部会)
河内 健志先生(高崎経済大学:LET関東支部認知科学研究部会)
参加申し込みフォーム:
参加ご希望の方は、以下のURLより概要をご確認の上、参加申し込みフォームを送信してください。
参加申請締め切り:7月23日(金)
http://www.kanto.j-let.org/research-list/researchsect06/
※非会員の方もご参加いただけます。
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■ 研究員・研究者・教員公募
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JREC-IN の公募情報を「外国語教育」で検索した結果です。
https://goo.gl/fvDGx6
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■ 編集後記
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モデルナ・アーム発現!
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☆更新案内のお知らせ停止・アドレス変更は、以下 URL にてお願いいたします。
http://www.j-let.org/→「LET メールマガジン」
→「ご案内」
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LET blog 委員会
【関東支部】
若有 保彦(秋田大学)
森谷 祥子(東京大学大学院生)
【中部支部】
伊藤 佳貴(大同大学大同高等学校)
吉川 りさ(名古屋工業大学)
【関西支部】
神谷 健一(大阪工業大学)
深田 將揮(神戸学院大学)
【九州・沖縄支部】
麻生 雄治(大分大学)
筒井 英一郎(北九州市立大学)
【LET blog 編集責任者】
阪上 辰也 (広島大学)