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LETメールマガジン No. 64 (2010年05月10日)
カテゴリー: LET Blog Archives
投稿者: 名ばかり編集長
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GWも終わり,春を飛び越え,すっかり夏のような陽気です。このまま一気に夏到来,
となるのでしょうか。さて今月の支部企画は,関東支部よりお届けします。慌ただしく
すぎる毎日。改めて授業の点検をしなければと思いました。他にも今月号は,各支部の
研究大会や,新しい研究会のご紹介など,盛り沢山です。お楽しみください。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■第64号のもくじ■
★支部企画コーナー No. 31 関東支部
★The Treasure Hunt Club No. 58
★お知らせ
☆新本部メンバー紹介
☆全国研究大会情報
☆支部研究大会情報
・中部支部
・関西支部
・九州・沖縄支部
☆支部研究会情報
・中部支部
・関西支部
★編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
□■===================
★支部企画コーナー No. 31 関東支部
===================□■
==================
「授業の留意点と惹きつける活動―10年間の英語授業を振り返って」
拓殖大学 佐藤 明彦
==================
これまでに10年間、大学で英語授業を行ってきたが、日々反省の繰り返しであった。
それでも授業を向上させようといくつか試みてきた。最近、嬉しいことに、授業後の
学生同士の会話で「この授業はあっと言う間に終わるね」、「今日も集中したよ」など
と言っているのが耳に入ったり、「学生による授業評価」で良い点数が付いていたり
する。私の方法が正しいとは言えないが、自分自身への提言として「授業時の留意
点と惹きつける授業内活動」について書き留めておきたい。
まず、初回の授業時に、学生に「クラス内ルール」を分からせることが重要だといえる。
私は、「携帯電話禁止」、「おしゃべり禁止」、「居眠り禁止」というルールを最初に分か
らせるようにしている。最近、講義形式の授業を見学した時に、後方列に座る学生達が
数人携帯電話を使っていたのを目の当たりにした。特に大教室では、「マナー」が乱れ
がちになる。私の教えるクラスはおよそ30から50名程度だが、以前は下を向いて携帯
電話を使っている学生がみられた。改善策として、紙に「携帯電話使用禁止」と印刷し、
貼って説明したところ効果的であった。また、運動部学生の多いクラスを担当した時、
しばらく学生の「おしゃべり」に手を焼いた。そこで、「全体責任!おしゃべり1度につき
3分間授業時間を増やす」と言ったところ完全におしゃべりがなくなった。最近の学生は
「明確な指示」をしないとこちらの意図を理解してくれない傾向があるので、極力具体的
に物事を伝えるようにしている。居眠りについては見逃さず、近くまで行き、注意する。
時には「30秒以上はしないこと」などと言いながら学生に分からせようとしてきた。私の
恩師は「居眠りされるような授業をするな」と言っていた。手を変え品を変え、惹き付け
る工夫が必要となる。
では、惹き付ける活動とはどのようなものだろうか。この正答を導くことはとても難しい。
大勢の学生が教室にいるので、それぞれの学生の希望や考え方を理解できないと難し
いのではないだろうか。ただ、主観的にではあるが「学生が喜んでくれた」場面を思い
出しながら、ここに記したいと思う。学生が興味を持つ授業は「聴覚、視覚」に訴える
授業だと思う。アジアの数ヶ国が第二言語(ESL)として英語を捉えているのに対し、
日本では「外国語としての英語(EFL)」とされ、必要性が薄らいでいるのと同時に、
普段の生活において英語は耳にしないことばである。そこで授業中では、なるべく
聴かせる、観せる機会を与えたい。最近では音声、映像を活用した英語教材が増え
ているが、英語と触れ合う機会の少ない学生には、せめて授業中には多く触れさせ
ていきたい。また、身近な教材として英語教師の英語も学生達を刺激する要素を大い
に持っている。英語で話したり、質問したり、日本語と英語の発音の違いを例示したり
すると学生はとても集中して聞いている。英語を学ぶ雰囲気も大切である。初回の授業
では、クラス内の交流を積極的にさせるようにしている。隣、前後の学生は毎回の授業
時に顔なじみになるが、遠くの席に座った学生とは知り合う機会が少ない。1年間クラス
内の雰囲気を良好に保つためには、効果的な活動だと思う。
学生の評価については「出席率・試験・授業内活動」から判断することにしているが、
授業内活動については、積極的に特別加点を学生に与えるようにしている。たとえば、
「宿題や教科書のタスクが全問正解だった場合」、「質問に答えられた場合」など、随時
加点し、記録している。この活動を始めてから学生の授業内活動への参加度合いが深く
なったように感じる。学生は「正しく評価される」ことを望んでおり、そのような活動におい
て自発的な行動をとるように思える。
これまで授業の留意点と惹きつける活動について記してきた。授業内に教員としてできること
は限られているが、これからも授業に真剣に臨み、学生を学習に集中させる活動を提供できる
よう努力していきたい。しかしながら、週数回の授業だけで学生の英語能力が向上するとはい
えない。最も重要なのは、「学生自身のMotivation」と「個人が英語学習に費やす時間」だとい
えるからである。この状況を改善することは難しいだろうが、試行錯誤しながら考え、可能ならば、
次の10年間で何らかの答えを導きたいと思う。
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★ The Treasure Hunt Club
No. 58 Alternative Web-based Tools
Marcel Van Amelsvoort
(Kanagawa Prefectural College of Foreign Studies)
======================□■
As time goes by, I find I am mostly interested in getting better at
using the tools I have. But occasionally I come across some websites
that offer an alternative
to what I am using now. And that’s the theme of this month’s Treasure Hunt.
Let’s start with PowerPoint. The ubiquitous presentation software is
so common that it would be hard to imagine doing a presentation
without it (apologies
to Mac users who have been living happily without PP for years, but I’m speaking
mostly to PC users here). But when you see a different style of
presentation it can be really
impressive. At an Adobe conference last year I saw a Flash
presentation that featured items
floating in space and the screen zooming in on them one after another.
It was impressive, but it was out of reach for anyone but someone with advanced Flash
skills. But now there is Prezi. Prezi lets you create presentations much like that Flash
presentation I saw. You put all your “slides” on one large sheet and zoom in and out of individual
items. It’s kind of hard to understand unless you see it. Take a look. Give it a try and
impress everyone at your next presentation.
http://prezi.com/
Next, there are many drawing tools that people make use of. Most
computers come with one drawing tool pre-installed and there are free
tools available on the web (Open Office’s Draw is very good, for example). But Board800
is a little different. For anyone who would like to have a web-based drawing tool that can be
used simultaneously by multiple users, it’s a nice application. You don’t need to download
anything and you don’t even need to register or log in. Though it’s not a powerful
drawing tool, Board800 can be a nice tool for online collaboration and I could imagine many
uses for it in CALL rooms with learners in virtual groups.
http://board800.com/
And finally, I have often introduced games in this space before. But
recently I found a site that has two types of games. One type is
single-player games, the sort of Flash or Shockwave games that are very common on the web. The other
type is multi-player games that any learner visiting the site can access. With these games,
learners can play competitively with 2 or 3 other players. The games that would be of
interest to language learners are mostly spelling and easy grammar games found on the Language Arts page.
http://www.arcademicskillbuilders.com/
That’s all for this month.
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★お知らせ
====□■
────────────────
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☆新本部メンバー紹介
==========
────────────────
2009年8月の全国理事会で選出された竹内 理新会長 のもと、
4月1日より以下の新本部体制が発足しました。
会員諸氏のますますのご支援を賜りますようお願いします。
会 長:竹内 理 (関西大学 外国語学部)
事務局長:小山 敏子(大阪大谷大学 文学部)
本部幹事:水本 篤 (関西大学 外国語学部)
本部幹事:名部井敏代(関西大学 外国語学部)
本部幹事:住 政二郎(流通科学大学 商学部)
新本部事務局連絡先
〒584-0066 大阪府富田林市錦織北3-11-1
大阪大谷大学 文学部 英米語学科
小山敏子研究室内 LET本部事務局
TEL: 0721-24-2642 (直通)
MAIL: mtkoyama@osaka-ohtani.ac.jp
なお、新会長のご挨拶・抱負等は、本年度前半に刊行・配布予定の『学会創立50周年記念誌』の方に
掲載される予定です。ご期待ください。
────────────────
==========
☆全国研究大会情報
==========
────────────────
★50周年記念全国研究大会
日時: 2010年8月3日(火) ~ 8月.5日(木)
会場: 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
大会テーマ: 外国語教育とメディアの更なる共生を目指して-- LET50年からの提言
http://let50.j-let.org/
────────────────
==========
☆支部研究大会情報
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────────────────
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☆中部支部
========
★2010年度春季支部研究大会
日時: 2010年 5月22日(土) 10:00~19:00
場所: 愛知教育大学(愛知県刈谷市)
講演: 「CALLで授業をどう変えるか」尾関修治(名古屋大学)
研究発表: 計9件(詳細は中部支部ウェブサイトをご覧ください)
ワークショップ:
(1)「Rを使った言語教育研究のための統計処理の基本」阪上辰也(名古屋大学)
(2)「『英語ノートデジタル版』を活用した外国語活動指導法」高橋美由紀(愛知教育大学)
最新情報は、中部支部のウェブサイト(http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/)をご覧ください。
皆様のご参加をお待ちしています。
======
☆関西支部
======
★2010年度春季研究大会
期日: 2010年5月15日 (土)
場所: 関西国際大学 (尼崎キャンパス)
学会創立50周年記念となります関西支部春期研究大会の準備が着々と進んでいます。
【ワークショップ】 10:40 ~ 12:10 (予定)
1) 『英語授業における教師の発問について』
講師: 田中 武夫 先生 (山梨大学)
2) 『明日から始めるオーラル・インタープリテーション~インクの染みからの脱却~』
講師: 今西 竜也 先生 (京都教育大学附属京都中学校)
3) 『Decoding力の再養成: リーディングのための単語認識と音声トレーニング』
講師: 氏木 道人 先生 (関西学院大学)
川崎 眞理子 先生 (関西学院大学院生)
【記念講演】 15:50 ~ 17:30 (予定)
『小中高大の連携と役割ー私の経験 (失敗) と学習者の声から考えるー』
講師: 太田 洋 先生 (駒沢女子大学)
*ワークショップおよび記念講演の録画・録音はお断りしております。
ワークショップ・記念講演以外にも多くの研究発表・実践報告が予定されています。皆様奮ってご参加ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=109
========
☆九州・沖縄支部
========
★支部研究大会 (支部設立40周年記念大会)
日時:2010年6月5日(土)10:00 ~18:30
会場:ハウステンボス内 ユトレヒト
(長崎県佐世保市ハウステンボス町1-1)
大会プログラムは、こちらでご覧いただけます。
http://www.j-let-ko.org/html/modules/pico02/index.php?page=menu
参加登録と宿泊予約は、こちらでお願いします。
http://www.j-let-ko.org/html/modules/eguide/event.php?eid=29
申込締切は5月20日(木)の午後5時までとなっています。
お早めに申込いただきますようお願いいたします。
────────────────
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☆支部研究会情報
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☆中部支部
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★小学校英語教育研究部会 第55回例会
日時: 2010年6月20日(日) 10:00~12:00
会場: 名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎606会議室
主催: 外国語教育メディア学会中部支部・小学校英語教育学会愛知支部
会費・資料代: 無料
対象: 小学校英語活動に興味関心のある教職員、学生、一般の方々
内容:
(1)「名古屋市の小学校英語教育:担任教師による実際」
福岡なをみ(名古屋市立八熊小学校)
(2)「CEFRを基にした文字指導:小中連携の評価基準の構築」
高橋美由紀(愛知教育大学)・柳 善和(名古屋学院大学)
研究部会代表者: 高橋 美由紀(愛知教育大学)
miyukit@auecc.aichi-edu.ac.jp
最新情報は支部ウェブサイトでお知らせします。
http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/
======
☆関西支部
======
今年度よりメソドロジー研究部会が新規に立ち上がりました。設立の趣旨をご一読の上、
ご興味をお持ちの方は是非ご参加ください。
★ 早期英語教育研究部会2010年度第1回研究会
日時: 5月22日 (土) 13:00 ~ 17:00
場所: 大阪市立大学文化交流センター大セミナー室(駅前第2ビル6階)
( http://www.ado.osaka-cu.ac.jp/BUNKO/ )
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=78
★ メソドロジー研究部会2010年度第1回研究会
<部会設立の趣旨>
本研究部会では,「研究の『正しい』所作を学ぶ」をテーマとし,研究手法全般に関する
内容を取り上げます。具体的には、APAマニュアルや(研究手法が参考になる)論文の
輪読などをはじめ、発表、ワークショップなど、さまざまな形による情報の共有、伝達を
広く行うことを目的とします。
日時: 6月5日 (土) 13:00 ~ 17:00
場所: 関西大学 岩崎記念館3F 学習支援室
( http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html )
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=119
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★編集後記
====□■
「よし今年度は,学生にしっかり音読をさせよう」と決意し,授業で一番張り切って
声を出し続けた4月。おもいっきり喉を痛め,高熱でダウン。おかげでGWの前半は
4日間,ベッドの中。晴天続きのGWだったのに。。。現在,遅れ気味の仕事を挽回中。
今月末のiPadの上陸を楽しみにしながら,いざ授業準備へ向かいます。
───────────────────────────────────
☆ご意見承りコーナーに、ぜひご投稿ください。
http://www.j-let.org/
→「LETメールマガジン」
→「メルマガご意見フォーム」
☆学会機関誌“Language Education and Technology” に対する
ご意見・ご要望も、「メルマガご意見フォーム」にお送りください。
───────────────────────────────────
☆メルマガ・バックナンバーは、LETメールマガジン・アーカイブで
すべて閲覧できます。
http://www.j-let.org/~mm/
───────────────────────────────────
☆メルマガ退会・アドレス変更は、以下URLにてお願いいたします。
http://www.j-let.org/
→「LETメールマガジン」
→「ご案内」
───────────────────────────────────
LETメルマガ委員
【関東支部】 下島 義容(拓殖大学) 若有 保彦(秋田大学)
【関西支部】 山本 勝巳(流通科学大学) 佐々木 顕彦(関西学院中学部)
【中部支部】 高橋 美由紀(愛知教育大学) 伊藤 隆(名古屋学院大学)
【九州・沖縄支部】 竹野 茂(宮崎公立大学) 古村 由美子(九州大学)
編集責任者
【本部メールマガジン】 住 政二郎 (流通科学大学)
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GWも終わり,春を飛び越え,すっかり夏のような陽気です。このまま一気に夏到来,
となるのでしょうか。さて今月の支部企画は,関東支部よりお届けします。慌ただしく
すぎる毎日。改めて授業の点検をしなければと思いました。他にも今月号は,各支部の
研究大会や,新しい研究会のご紹介など,盛り沢山です。お楽しみください。
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■第64号のもくじ■
★支部企画コーナー No. 31 関東支部
★The Treasure Hunt Club No. 58
★お知らせ
☆新本部メンバー紹介
☆全国研究大会情報
☆支部研究大会情報
・中部支部
・関西支部
・九州・沖縄支部
☆支部研究会情報
・中部支部
・関西支部
★編集後記
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★支部企画コーナー No. 31 関東支部
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「授業の留意点と惹きつける活動―10年間の英語授業を振り返って」
拓殖大学 佐藤 明彦
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これまでに10年間、大学で英語授業を行ってきたが、日々反省の繰り返しであった。
それでも授業を向上させようといくつか試みてきた。最近、嬉しいことに、授業後の
学生同士の会話で「この授業はあっと言う間に終わるね」、「今日も集中したよ」など
と言っているのが耳に入ったり、「学生による授業評価」で良い点数が付いていたり
する。私の方法が正しいとは言えないが、自分自身への提言として「授業時の留意
点と惹きつける授業内活動」について書き留めておきたい。
まず、初回の授業時に、学生に「クラス内ルール」を分からせることが重要だといえる。
私は、「携帯電話禁止」、「おしゃべり禁止」、「居眠り禁止」というルールを最初に分か
らせるようにしている。最近、講義形式の授業を見学した時に、後方列に座る学生達が
数人携帯電話を使っていたのを目の当たりにした。特に大教室では、「マナー」が乱れ
がちになる。私の教えるクラスはおよそ30から50名程度だが、以前は下を向いて携帯
電話を使っている学生がみられた。改善策として、紙に「携帯電話使用禁止」と印刷し、
貼って説明したところ効果的であった。また、運動部学生の多いクラスを担当した時、
しばらく学生の「おしゃべり」に手を焼いた。そこで、「全体責任!おしゃべり1度につき
3分間授業時間を増やす」と言ったところ完全におしゃべりがなくなった。最近の学生は
「明確な指示」をしないとこちらの意図を理解してくれない傾向があるので、極力具体的
に物事を伝えるようにしている。居眠りについては見逃さず、近くまで行き、注意する。
時には「30秒以上はしないこと」などと言いながら学生に分からせようとしてきた。私の
恩師は「居眠りされるような授業をするな」と言っていた。手を変え品を変え、惹き付け
る工夫が必要となる。
では、惹き付ける活動とはどのようなものだろうか。この正答を導くことはとても難しい。
大勢の学生が教室にいるので、それぞれの学生の希望や考え方を理解できないと難し
いのではないだろうか。ただ、主観的にではあるが「学生が喜んでくれた」場面を思い
出しながら、ここに記したいと思う。学生が興味を持つ授業は「聴覚、視覚」に訴える
授業だと思う。アジアの数ヶ国が第二言語(ESL)として英語を捉えているのに対し、
日本では「外国語としての英語(EFL)」とされ、必要性が薄らいでいるのと同時に、
普段の生活において英語は耳にしないことばである。そこで授業中では、なるべく
聴かせる、観せる機会を与えたい。最近では音声、映像を活用した英語教材が増え
ているが、英語と触れ合う機会の少ない学生には、せめて授業中には多く触れさせ
ていきたい。また、身近な教材として英語教師の英語も学生達を刺激する要素を大い
に持っている。英語で話したり、質問したり、日本語と英語の発音の違いを例示したり
すると学生はとても集中して聞いている。英語を学ぶ雰囲気も大切である。初回の授業
では、クラス内の交流を積極的にさせるようにしている。隣、前後の学生は毎回の授業
時に顔なじみになるが、遠くの席に座った学生とは知り合う機会が少ない。1年間クラス
内の雰囲気を良好に保つためには、効果的な活動だと思う。
学生の評価については「出席率・試験・授業内活動」から判断することにしているが、
授業内活動については、積極的に特別加点を学生に与えるようにしている。たとえば、
「宿題や教科書のタスクが全問正解だった場合」、「質問に答えられた場合」など、随時
加点し、記録している。この活動を始めてから学生の授業内活動への参加度合いが深く
なったように感じる。学生は「正しく評価される」ことを望んでおり、そのような活動におい
て自発的な行動をとるように思える。
これまで授業の留意点と惹きつける活動について記してきた。授業内に教員としてできること
は限られているが、これからも授業に真剣に臨み、学生を学習に集中させる活動を提供できる
よう努力していきたい。しかしながら、週数回の授業だけで学生の英語能力が向上するとはい
えない。最も重要なのは、「学生自身のMotivation」と「個人が英語学習に費やす時間」だとい
えるからである。この状況を改善することは難しいだろうが、試行錯誤しながら考え、可能ならば、
次の10年間で何らかの答えを導きたいと思う。
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★ The Treasure Hunt Club
No. 58 Alternative Web-based Tools
Marcel Van Amelsvoort
(Kanagawa Prefectural College of Foreign Studies)
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As time goes by, I find I am mostly interested in getting better at
using the tools I have. But occasionally I come across some websites
that offer an alternative
to what I am using now. And that’s the theme of this month’s Treasure Hunt.
Let’s start with PowerPoint. The ubiquitous presentation software is
so common that it would be hard to imagine doing a presentation
without it (apologies
to Mac users who have been living happily without PP for years, but I’m speaking
mostly to PC users here). But when you see a different style of
presentation it can be really
impressive. At an Adobe conference last year I saw a Flash
presentation that featured items
floating in space and the screen zooming in on them one after another.
It was impressive, but it was out of reach for anyone but someone with advanced Flash
skills. But now there is Prezi. Prezi lets you create presentations much like that Flash
presentation I saw. You put all your “slides” on one large sheet and zoom in and out of individual
items. It’s kind of hard to understand unless you see it. Take a look. Give it a try and
impress everyone at your next presentation.
http://prezi.com/
Next, there are many drawing tools that people make use of. Most
computers come with one drawing tool pre-installed and there are free
tools available on the web (Open Office’s Draw is very good, for example). But Board800
is a little different. For anyone who would like to have a web-based drawing tool that can be
used simultaneously by multiple users, it’s a nice application. You don’t need to download
anything and you don’t even need to register or log in. Though it’s not a powerful
drawing tool, Board800 can be a nice tool for online collaboration and I could imagine many
uses for it in CALL rooms with learners in virtual groups.
http://board800.com/
And finally, I have often introduced games in this space before. But
recently I found a site that has two types of games. One type is
single-player games, the sort of Flash or Shockwave games that are very common on the web. The other
type is multi-player games that any learner visiting the site can access. With these games,
learners can play competitively with 2 or 3 other players. The games that would be of
interest to language learners are mostly spelling and easy grammar games found on the Language Arts page.
http://www.arcademicskillbuilders.com/
That’s all for this month.
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★お知らせ
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☆新本部メンバー紹介
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2009年8月の全国理事会で選出された竹内 理新会長 のもと、
4月1日より以下の新本部体制が発足しました。
会員諸氏のますますのご支援を賜りますようお願いします。
会 長:竹内 理 (関西大学 外国語学部)
事務局長:小山 敏子(大阪大谷大学 文学部)
本部幹事:水本 篤 (関西大学 外国語学部)
本部幹事:名部井敏代(関西大学 外国語学部)
本部幹事:住 政二郎(流通科学大学 商学部)
新本部事務局連絡先
〒584-0066 大阪府富田林市錦織北3-11-1
大阪大谷大学 文学部 英米語学科
小山敏子研究室内 LET本部事務局
TEL: 0721-24-2642 (直通)
MAIL: mtkoyama@osaka-ohtani.ac.jp
なお、新会長のご挨拶・抱負等は、本年度前半に刊行・配布予定の『学会創立50周年記念誌』の方に
掲載される予定です。ご期待ください。
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☆全国研究大会情報
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★50周年記念全国研究大会
日時: 2010年8月3日(火) ~ 8月.5日(木)
会場: 横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校
大会テーマ: 外国語教育とメディアの更なる共生を目指して-- LET50年からの提言
http://let50.j-let.org/
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☆支部研究大会情報
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☆中部支部
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★2010年度春季支部研究大会
日時: 2010年 5月22日(土) 10:00~19:00
場所: 愛知教育大学(愛知県刈谷市)
講演: 「CALLで授業をどう変えるか」尾関修治(名古屋大学)
研究発表: 計9件(詳細は中部支部ウェブサイトをご覧ください)
ワークショップ:
(1)「Rを使った言語教育研究のための統計処理の基本」阪上辰也(名古屋大学)
(2)「『英語ノートデジタル版』を活用した外国語活動指導法」高橋美由紀(愛知教育大学)
最新情報は、中部支部のウェブサイト(http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/)をご覧ください。
皆様のご参加をお待ちしています。
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☆関西支部
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★2010年度春季研究大会
期日: 2010年5月15日 (土)
場所: 関西国際大学 (尼崎キャンパス)
学会創立50周年記念となります関西支部春期研究大会の準備が着々と進んでいます。
【ワークショップ】 10:40 ~ 12:10 (予定)
1) 『英語授業における教師の発問について』
講師: 田中 武夫 先生 (山梨大学)
2) 『明日から始めるオーラル・インタープリテーション~インクの染みからの脱却~』
講師: 今西 竜也 先生 (京都教育大学附属京都中学校)
3) 『Decoding力の再養成: リーディングのための単語認識と音声トレーニング』
講師: 氏木 道人 先生 (関西学院大学)
川崎 眞理子 先生 (関西学院大学院生)
【記念講演】 15:50 ~ 17:30 (予定)
『小中高大の連携と役割ー私の経験 (失敗) と学習者の声から考えるー』
講師: 太田 洋 先生 (駒沢女子大学)
*ワークショップおよび記念講演の録画・録音はお断りしております。
ワークショップ・記念講演以外にも多くの研究発表・実践報告が予定されています。皆様奮ってご参加ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=109
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☆九州・沖縄支部
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★支部研究大会 (支部設立40周年記念大会)
日時:2010年6月5日(土)10:00 ~18:30
会場:ハウステンボス内 ユトレヒト
(長崎県佐世保市ハウステンボス町1-1)
大会プログラムは、こちらでご覧いただけます。
http://www.j-let-ko.org/html/modules/pico02/index.php?page=menu
参加登録と宿泊予約は、こちらでお願いします。
http://www.j-let-ko.org/html/modules/eguide/event.php?eid=29
申込締切は5月20日(木)の午後5時までとなっています。
お早めに申込いただきますようお願いいたします。
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☆支部研究会情報
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☆中部支部
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★小学校英語教育研究部会 第55回例会
日時: 2010年6月20日(日) 10:00~12:00
会場: 名古屋学院大学名古屋キャンパス白鳥学舎606会議室
主催: 外国語教育メディア学会中部支部・小学校英語教育学会愛知支部
会費・資料代: 無料
対象: 小学校英語活動に興味関心のある教職員、学生、一般の方々
内容:
(1)「名古屋市の小学校英語教育:担任教師による実際」
福岡なをみ(名古屋市立八熊小学校)
(2)「CEFRを基にした文字指導:小中連携の評価基準の構築」
高橋美由紀(愛知教育大学)・柳 善和(名古屋学院大学)
研究部会代表者: 高橋 美由紀(愛知教育大学)
miyukit@auecc.aichi-edu.ac.jp
最新情報は支部ウェブサイトでお知らせします。
http://let.lang.nagoya-u.ac.jp/
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☆関西支部
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今年度よりメソドロジー研究部会が新規に立ち上がりました。設立の趣旨をご一読の上、
ご興味をお持ちの方は是非ご参加ください。
★ 早期英語教育研究部会2010年度第1回研究会
日時: 5月22日 (土) 13:00 ~ 17:00
場所: 大阪市立大学文化交流センター大セミナー室(駅前第2ビル6階)
( http://www.ado.osaka-cu.ac.jp/BUNKO/ )
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=78
★ メソドロジー研究部会2010年度第1回研究会
<部会設立の趣旨>
本研究部会では,「研究の『正しい』所作を学ぶ」をテーマとし,研究手法全般に関する
内容を取り上げます。具体的には、APAマニュアルや(研究手法が参考になる)論文の
輪読などをはじめ、発表、ワークショップなど、さまざまな形による情報の共有、伝達を
広く行うことを目的とします。
日時: 6月5日 (土) 13:00 ~ 17:00
場所: 関西大学 岩崎記念館3F 学習支援室
( http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html )
詳細は支部研究部会のページをご確認ください。
http://www.let-kansai.org/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=119
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★編集後記
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「よし今年度は,学生にしっかり音読をさせよう」と決意し,授業で一番張り切って
声を出し続けた4月。おもいっきり喉を痛め,高熱でダウン。おかげでGWの前半は
4日間,ベッドの中。晴天続きのGWだったのに。。。現在,遅れ気味の仕事を挽回中。
今月末のiPadの上陸を楽しみにしながら,いざ授業準備へ向かいます。
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【関西支部】 山本 勝巳(流通科学大学) 佐々木 顕彦(関西学院中学部)
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