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No. 8 支部企画:関東支部 (2005年12月10日)

カテゴリー: General
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★支部企画コーナー  No.8 関東支部
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関東支部には、現在、コンピュータ研究部会、音声・映像研究部会、教材・教授
法研究部会、学習環境研究部会、早期外国語教育研究部会の五つの研究部会があ
ります。部会活動の内容は、各部会によって異なりますが、音声・映像部会は研
究会の開催を中心にとしています。広く会員のみなさまの参加を呼びかけている
研究会ですので、ご紹介を兼ね、部会代表の方々に、先日行われた第5回研究会
の報告をお願いいたしました。ご興味をもたれたみなさまには、ぜひ、次回研究
会にご参加ください。

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音声・映像研究部会第5回研究会報告
佐藤 努(明治学院大学)飛田ルミ(足利工業大学)
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関東支部音声・映像研究部会の第5回目の研究会が、去る12月3日、池袋サン
シャイン60内の株式会社アドバンスト・メディア(賛助会員)において開かれ
ました。テーマを「新時代の音声・映像利用法」と題し、アナログからデジタル
に移行するにつれて、発展しつつあるCALLにおける様々な問題点についてとりあ
げることを目的としました。特に、技術的なアドヴァイザーとして実績のある東
通産業株式会社(賛助会員)に同席していただくことにより、CALLを実際に利用
している教員と、そのサポートに携わる側の双方が同時に問題点を認識し、その
解決策を探るという、通常の学会開催とはやや異なる、ユニークな会になりまし
た。

まず、清水政明先生(首都大学東京准教授)から基調となるお話を伺いました。
先生の御専門は、ベトナム語音韻史を中心とする音韻論や、音響音声学ですが、
聴覚音声学でもよく話題となるマガーク効果(たとえば、/ba/ の音声と/da/の
調音時の映像を同時に提示するとどのような音として知覚されるか)をCALL教室
で試したときのエピソードの紹介がありました。調音時の映像を学生の各ブース
に送信した際に、音声と同起できず、遅延が生じ、実験がうまく行われなかった
指摘があり、CALL における映像ファイルサイズの問題がとりあげられました。
また、音声分析ソフトのピッチ表示を利用し、声の高さを視覚的にフィードバッ
クさせて行ったベトナム語声調指導時の、学生ブースセンターモニターの有用性
についても指摘がありました。

次に、東通産業の鈴木陽一郎氏より清水先生による問題提起に対しての補足的な
説明や、首都大学東京にCALLが導入された際に特に配慮した点についてのお話が
あり、LLとCALLの根本的な相違を体系的に提示していただきました。

最後に、アドバンスト・メディアの上戸大輔氏から、早期英語教育に音読を中心
としたソフトを応用した事例の紹介と、同社開発ソフトに新たに加えられたリズ
ムプラクティス評価機能の紹介がありました。

参加された会員側からもインターネットから取り入れた音声や映像の処理に関し
ての質問などがあり、共通して抱いている問題点がある程度浮き彫りになってき
ました。今年度内に再び研究会を開催し、引き続きCALL での音声・映像の問題
点について考えていく予定です。ホームページ、メールなどで広報いたしますの
で、一人でも多くの会員の先生方のご参加をよろしくお願いいたします。

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