2024年6月
学会長 挨拶
森田 彰(早稲田大学)
本年は、誠に残念なことに、LET63のホスト支部である中部支部内、能登半島を中心としたマグニチュード7.6 と推定される大きな地震で幕を開けました。そしてやがて半年が経とうとしている今でも、多くの皆さんが様々な形でその影響を受けていらっしゃいます。ご挨拶の前に、被災された皆さん、ご関係各位に心よりお見舞い申し上げますとともに、復旧に努力されている皆さん、またご自身も被災されているなか、教育・研究に力を尽くされている、特にLET会員の皆さんに、これも心よりの敬意を表させて頂きます。また、日本の外に目を転じれば、そこには様々な理由で教育の機会を奪われている多くの人々が存在することも忘れてはならないでしょう。そのような災禍の一日も早い終息を願ってやみません。
さて、2024年度の全国研究大会 LET63は、LETが何度もお世話になっている「名古屋学院大学名古屋キャンパスしろとり」での開催となりました。しろとりキャンパスをお借りするのは、2017年の LET57以来となります。
本大会のテーマは、中部支部が常に目を向ける外国語教育の未来、「令和の教育改革 ―未来の外国語教育をデザインする―」です。令和、そして21世紀の次の四半世紀を見通す活発な情報交換、議論が期待されています。その視野には、単に教室内だけでなく教室外で起こっているコミュニケーション、言語活動の変化も含まれていると伺っています。
外国語教育とテクノロジーは、今や切っても切れない関係にあります。そうした中で、LET は、ただテクノロジーに振り回されるのではなく、その負の面があればそれも検証しつつ、より良い教育・学習の成果が上がるよう、研究と実践に努めています。LET63では、多くの皆さんと、その果実を分かち合いたいと思います。さらに今年は、来年の FLEAT8を見据え、多くの IALLT 会員の参加も期待しています。
ここで、お決りのお願いをさせて頂きます。研究大会の成功は、会員の皆さんの積極的な大会への参加があって初めて得られるものです。今年も、多くの皆さんと大会でお会いできますよう!
On behalf of all the LET members, it is my great honor and pleasure to announce that we are going to hold the 63rd Annual Conference in Nagoya for the first time in seven years. Additionally, and as always, I would like to extend my deepest thanks to the Annual Conference Steering Committee members for their conscientious and colossal efforts, without which it would not have been possible for the conference to be held. I would also like to invite to this international conference as many teachers, students, researchers, engineers, and staff as possible, as well as all who are interested in foreign language education and the current technological developments of educational devices and systems to exchange and share information and views. I especially anticipate a lively discussion regarding new designs targeting language education in the near future, including enhanced adaptations to changing educational environments and, above all, the application of AI and its relevant technology. In any case, let us enjoy the conference and meet both old and new friends here in Nagoya!