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No. 27 支部企画:関東支部 (2010年01月10日)

カテゴリー: General
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★支部企画コーナー No. 27 関東支部
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「LETがサポートできる小学校英語」

久埜 百合 (中部学院大学客員教授・暁星小学校非常勤講師)

英語に触れさせることを意図した教育が小学校教育課程に導入されることについて、長い間賛否が議論されてきたが、2011年から「5・6年生で“英語活動”として必修とし、年間35コマ実施する」ことが文部科学省によって示され、現場はその方向で準備を進めている。中核教員対象の研修が各地で行われ、各学校でも研修会が開かれるようになった。

そのような研修に出かけて先生方からでてくる主な質問には、次のようなものがある。

1)他教科と違って、指導方法の教育を受けておらず、自分の指導力に不安があるが、それを どの様に克服していけばいいだろうか

2)校内で検討した指導計画をもとに授業を続けているが、統一性のある年間計画を立てる 必要はないのか

3)5・6年生の授業時間は確保されたが、高学年から英語に触れさせ始める、ということで いいのかこのような現場の問題意識は1992年に研究開発指定校の研究が発足して以来、多くの先生方から寄せられていたが、文部科学省は教師対象の研修を続けるだけでなく、教師の負担を少しでも軽くするためのDVDを制作したり、「英語ノート①②」とそれに付属した教具をダウン・ロードできるようにし、音声資料としてCD、デジタル教材を配布し、教師のサポートを続けている。

現場に出かけてみると、先生方は他教科の授業研究に加えて、子どもたちが楽しく英語に触れられる授業作りを真摯に研究され、授業を積み重ねておられる。「大変だ」と言われながらも、着実に授業技術を向上され、新しい試みの中から「英語の授業」の面白味を発見されようとしている。そんな先生方とお話ししているときに、私たちがLETとしてお手伝いできる方法があるのではないか、と強く感じる。小学校には電子機器を上手に使いこなす先生方がたくさんおられるので、新しい機器を活用したソフトを開発することで、学級担任の先生方が楽に授業を進められる環境作りを目指したいと思う。

先生と子どもたちとが一緒になって機器を操作し、映像にあわせて埋め込まれた音声を聞いて英語の意味を理解し、思わず英語を使ってしまうような状況が作り出せると、先生方が今抱えておられるような不安を解消することができると思われる。そして、そのような授業を続けていく間に、先生方もいつの間にか英語を使い慣れて、自信を持って英語活動の指導を進められるようになるだろう。その現場の進歩に伴って、ソフトも後れを取らずに進化して行かなければならないだろうが、それは相乗効果を図れて小学校英語の発展に寄与するに違いない。LETが今まで蓄積してきた知見を小学校英語においても是非活かしていきたい。

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