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No. 25 上野 之江(関東支部) (2007年01月10日)

カテゴリー: General
謹賀新年。2007年、LETと会員の皆様のご活躍を祈念しております。

北海学園大学の上野之江です。いつも拝読していましたが、新年のトップバッターになろうとは夢にも思いませんでした。光栄です。高井先生とは小樽商科大学外国語実験室助手の後輩に当たります。私が赴任した時に、LLA学会(LETの旧称)紀要が残っていました。日本の英語学習者を対象とした実証的な研究論文がたくさん掲載されていて、早速会員になりました。私は、1)OCクラス紹介、2)Hot Potatoes作成会社であるHalf-Baked Softwareについて書きます。

まず、担当科目は共通教育「オーラルコミュニケーション」です。学生の大半はTOEIC350~400、非英語専攻1,2年生です。英語で自己表現できる、発表できる、speaking & listening能力を伸ばすことを目的としています。クラスはLL教室で、すべて英語で行います。器機の操作、試験の通告等すべて英語で行います。理由は、英語で7割くらいの理解、3割わからなくても平常心でいられることも重要と思うからです。

それから、30年も前に新聞の「顔」欄に紹介された「授業の前に教室で使う英語、一語一句をすべてノートに書いた。」という先達の言葉に感銘を受けたからです。もう十数年も続けていますが、指示がわからなくて不利益を受けた学生はいません。心配な学生は授業後にこっそり日本語で確認にきます。学生はネイティブのクラスに行っても指示通りすぐ行動できるそうなので無駄ではないと思います。

2006年は中学・高校でOCを履修した学生が入学した年でもあります。中高の先生方の指導の成果を感じています。10年前と比べて、発音は格段によくなっています。英語の歌を楽しそうに上手に歌います。いろいろ批判はありますが、教えただけの成果は出ています。それを大学でどのように完成させるか課題です。また、学生の力に今まで以上に、格差がでてきているようにも感じます。できる人は以前より格段にできます。TOEIC800もいます。250以下もいます。英語の基礎ができていません。構造がわかっていません。英語になっていません。書けません。これも課題です。

最後に、Half-Baked Softwareはビクトリア大学にある教育ソフト会社です。この会社の存在形式がおもしろいので、書きます。この会社はビクトリア大学のHumanities Computing and Media Centre(CALL施設)の職員であるStewart Arneil と Martin Holmes とビクトリア大学3者が出資するベンチャー企業です。Stewart & Martin はHot Potates 等HCMCで制作使用しているソフトを販売し、得た利益を大学に還元します。一部は次のソフト制作に使ったり、職員の学会派遣の費用にしているそうです。ソフトは教育関係者には無料で配布しています。日本でも、同じことが学会や教育機関でできそうな気がします。彼らの方針も示唆に富んでいます。”Our intention is to make money doing what we like doing, and to feed some that money back into our workplace (thus enriching our lives, since we spend much of our time there). “

次は、札幌学院大学の宮町誠一先生です。北海道CALLの草分けです。CALL Conference 等も毎年企画されています。

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