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No. 35 支部企画:中部支部 (2010年10月10日)

カテゴリー: General
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★支部企画コーナー No. 35 中部支部
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☆「夢」より現実
名古屋大学 尾関修治(中部支部支部長)
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支部長に就任してこれからの夢を語れというお題をいただいたのですが、(言葉
尻をとらえるつもりは毛頭ありません)正直「夢」を語れる状況に自分たちがある
とはとても思えません。

学会とその構成員である私たち教員、大学院生、技術スタッフ、関連分野の企業
の方などにとって、今は本当に苦しい時代ではないでしょうか。問題点を箇条書き
にするだけで紙幅が尽きるでしょう。会員一人一人の苦境が学会にものしかかって
いるのを感じます。研究大会や研究会の日程を確保するのにも苦労しますし、まし
てそこで発表するための研究の準備、日々の実践を振り返り新たな手法で分析する
時間を見つけることがますます難しくなっています。その一方で短期間で目に見え
る成果を求められる、そんな状況が小学校から大学院まで教育現場とよべるすべて
の場にあふれています。

そのような中で学会が果たすべき役割は何か。大会や研究会はサンクチュアリ的
な役割を果たせばよいのだという思いも私の中には依然としてある一方で、手詰ま
りの日々の中でアイデアや技術を手軽に教えあえる、そんな場やツールも提供でき
なければとも思います。なぜなら学会という集まりには結局のところ似通った指向
性と課題と知識と意思をもった「仲間」が集まっている、それこそが救いなので
あって、「仲間」との連携を具体化する媒介者が学会だからです。

竹内会長をはじめとする現在のLET本部スタッフにはそのような意思とプランが
明確に感じられますし、支部長としての私にもそのようなプランが求められている
のだと理解しています。

大仰になってしまったかもしれません。しかし、余裕のまったくない中で会費を
支払い、研究会に参加し、支部大会で発表し、製品を展示し、あるいは大会を運営
してくださっているお一人お一人に頭を下げるとともに、より少ない負担で大きな
意味を受け取っていただくにはどうしたらいいか、そのような意味での「合理化」
を真剣に考え実践していこうと思います。「夢」ではなく「現実」を語ることが今
私の職責には求められていると感じています。

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