基調講演 Keynote speech
AIによる英語教育の商品化と格差の拡大を防ぐ― テクノロジーは人権尊重のために ―
The Interplay between Artificial Intelligence, Commodification of English Language Education, and Increasing Disparities: Prioritizing Human Rights over Technological Advancements.
柳瀬陽介
京都大学国際高等教育院教授。
同院附属国際学術言語教育センター英語教育部門長。
【講演要旨】
AI は英語の学習と使用を大幅に支援できる。多くの市民はAI経由で英語を使い、一部の者はこれまで以上の高度なレベルで英語を学習し使用するだろう。しかしAIは英語教育の商品化を進行させ、社会全体の格差を拡大しかねない。本発表は、情動・共感・音声言語・書記言語の4観点から、人権尊重を基盤とした英語教育の長期的指針を示す。
【講師プロフィール】
京都大学国際高等教育院教授。同院附属国際学術言語教育センター英語教育部門長。専門は英語教育学。哲学的な枠組みを使って英語教育実践を分析し言語化することを主な研究アプローチとする。広島大学教育学部卒・同大学教育学研究科修了の後、同研究科より2004年に博士号(教育学)を取得。主要論文として「優れた英語教師教育者における感受性の働き」「学校英語教育は言語教育たりえているのか;意味の身体性と社会性からの考察」「The Distinct Epistemology of Practitioner Research: Complexity, Meaning, Plurality, and Empowerment」「なぜ物語は実践研究にとって重要なのか」など。
講演資料 (PDFファイル)